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約8割の人が運動不足を感じている――スポーツ庁の世論調査にみる日本人の運動・スポーツの実施状況

運動不足,ウォーキング
(画像= toshita / 写真AC、La Caprese)

「あなたは、普段、運動不足を感じますか?」

スポーツ庁は2017年に全国の18歳から79歳の男女2万人を対象に『スポーツの実施状況等に関する世論調査(平成29年11~12月調査)』を実施した。調査では上記の質問に対して「(運動不足を)感じる」と回答した人が79.5%に達した(「大いに感じる」41.2%、「ある程度感じる」38.3%)。また、過去1年間に行った運動・スポーツについては「ウォーキング」が57.0%と最も高いことも判明している。

今回はスポーツ庁の調査で浮き彫りになった日本人の運動・スポーツの実施状況をみてみよう。

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「体力に不安がある」との回答が58.9%

まず、「あなたは、このところ健康だと思いますか?」の問いに対して、「健康である」との回答が68.6%となった(「健康である」18.7%、「どちらかといえば健康である」49.8%。※端数四捨五入により合計が一致しない)。

運動不足,ウォーキング
(グラフ1)

次に、「あなたは、ご自分の体力についてどのように感じていますか?」の問いに対しては、「体力に自信がある」との回答が37.6%(「体力に自信がある」6.3%、「どちらかといえば体力に自信がある」31.3%)となった。一方で、「体力に不安がある」との回答は58.9%となった(「どちらかといえば体力に不安がある」37.1%、「体力に不安がある」21.8%)。

運動不足,ウォーキング
(グラフ2)

ちなみに、内訳の「体力に自信がある」のみの割合は年齢が若いほど高く、40代以降ではそれほど大差はみられない(グラフ3)。

運動不足,ウォーキング
(グラフ3)

運動不足を「感じる」と回答した人は79.5%

また、「あなたは、普段、運動不足を感じますか?」の問いに対しては、「(運動不足を)感じる」と回答した人が79.5%に達した(「大いに感じる」41.2%、「ある程度感じる」38.3%)。一方で、「感じない」とする割合は18.7%にとどまった(「あまり感じない」13.6%、「ほとんど感じない」5.1%)。年代別では10代から50代で運動不足を「感じる」とする割合が高い傾向が認められる。

運動不足,ウォーキング
(グラフ4)

実施した運動・スポーツの種目は「ウォーキング」がもっとも多い

過去1年間に実施した運動・スポーツの種目(複数回答)については、「ウォーキング」が57.0%ともっとも多く、次いで「階段昇降」が13.3%、「トレーニング」が12.9%、「体操」が12.4%と続いている。また、年代別では「ウォーキング」は70代が70.8%、「階段昇降」は10代が23.7%ともっとも高い。

運動不足,ウォーキング
(グラフ5)

また、運動・スポーツの実施場所(複数回答)については、「道路」が36.3%ともっとも高く、次いで「山岳・森林・海・湖・川などの自然環境」が16.6%、「自宅または自宅敷地内」が9.5%、「公園」9.3%、「フィットネスクラブ、ジム等」5.7%と続いている。

運動不足,ウォーキング
(グラフ6)

運動・スポーツを行った理由は「健康のため」が75.2%

過去1年間に運動・スポーツを行った理由(複数回答)については、「健康のため」が75.2%ともっとも多く、次いで「体力増進・維持のため」が50.1%、「運動不足を感じるから」が44.1%、「楽しみ・気晴らしとして」が37.1%、「筋力増進・維持のため」が32.8%と続いている。

運動不足,ウォーキング
(グラフ7)

また、現在の運動・スポーツの実施状況について「満足していますか?」の問いに対しては、「もっとやりたいと思う」が48.8%に達し、「満足している」は14.5%にとどまった。

運動不足,ウォーキング
(グラフ8)

仕事や家事が忙しくて運動・スポーツができない人も

一方、過去1年間に運動・スポーツの実施頻度が「減った」と回答した人に、「減った・増やせない理由は?」と質問したところ、「仕事や家事が忙しいから」が39.9%ともっとも高く、次いで「面倒くさいから」が25.3%、「年を取ったから」が19.9%、「お金に余裕がないから」が13.0%、「場所や施設がないから」が8.3%と続いている。

運動不足,ウォーキング
(グラフ9)

調査では多くの人が「運動不足」を感じていることが浮き彫りとなった。運動不足の解消としては手軽にはじめられる「ウォーキング」の人気が高く、「健康」を意識した取り組みがみられる一方で、「仕事や家事が忙しい」ために運動・スポーツができない傾向も認められた。極めて貴重な情報ではあるが、新型コロナウイルス禍の2020年以降にどのように意識が変化しているか気になるところでもある。

引き続きスポーツ庁の取り組みに注目しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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