La Caprese の編集コンセプト

La Caprese,Webサイト
(画像= La Caprese)

「人間の幸福とは、心の平穏と楽しみの中にある」

La Caprese(ラ・カプレーゼ) の編集コンセプトは、英国の哲学者、倫理学者、経済学者として知られるアダム・スミスにインスパイアされました。アダム・スミスが生きた18世紀の英国は、農業生産の飛躍的な向上により人口の増加をもたらした「農業革命」に加え、世界初の工業化である「産業革命」が進展した時代でした。しかし、その一方で格差や貧困といった社会問題も抱えていました。そうした中、アダム・スミスは1759年に『道徳感情論』(The Theory of Moral Sentiments)を上梓します。

アダム・スミスは『道徳感情論』の中で、人間の「幸福」について次のように述べています。

「人間の幸福とは、心の平穏と楽しみの中にある。
(中略)健康な身体をもち、借金に悩まされておらず、心にやましさがないこと。
この3つの条件さえ整っていれば、あなたはきっと心穏やかに幸福に暮らすことができるだろう。」

アダム・スミスの言葉は、近年注目されている「ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを示す概念)」にも通じるように思います。

背骨のあるメディアを目指して

・健康な身体をもち、
・借金に悩まされておらず、
・心にやましさがないこと。

『道徳感情論』については現在もさまざまな解釈がされていますが、筆者は長年コンテンツづくりに携わってきた編集者としての目線から、上記3点を下記のようにブレイクダウンしました。

・健康リテラシー
・金融リテラシー
・道徳(心にやましさがない生き方=良好な精神)

上記が La Caprese の編集コンセプトの3要素となります。編集コンセプトは人間の身体にたとえると「背骨」であり、3要素は背骨の中を通る中枢神経「脊髄」のようなものです。時代がどんなに変わり、ライフスタイルが多様化しても、この大前提(背骨)は変わりません。

質の高いコンテンツづくりに欠かせないもの

ところで、イタリア南部カンパニア地方の名物料理の一つに「Insalata Caprese(インサラータ・カプレーゼ)」があります。スライスしたトマトとモッツァレッラチーズ、バジルを交互に重ね合わせて盛り付けた、シンプルなサラダです。

当サイト名の La Caprese は上記「Insalata Caprese」に由来します。アダム・スミスが提唱した「幸福の3要素」を、トマトとモッツァレッラチーズ、バジルの3つの食材に投影しました。

美味しい「Insalata Caprese」をつくるには食材の選定もさることながら、塩、こしょう、エクストラヴァージン・オリーブオイルによる仕上げも重要です。たとえば、ヒマラヤ岩塩やカンポット・ペッパーをミルで挽き、「タジャスカ」という最高品種のオリーブを使用したアルドイノ・エキストラヴァージン・オリーブオイル・フルクトゥスを回しかける……こうした一連の食材選びから仕上げまでのプロセスは、コンテンツづくりに似ています。一言でいえば「編集力」です。質の高いコンテンツづくりには情報という食材を吟味し、選び抜いた塩、こしょう、エクストラヴァージン・オリーブオイルで仕上げる「編集力」が不可決です。

読者のみなさまに、美味しい「Insalata Caprese」をお届けできるよう、精一杯務めさせていただく所存です。■

2022年9月11日
La Caprese 編集長
Yukio

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