特集:美肌を科学する

特集:美肌を科学する

「肌老化」は誰にでも訪れるもの。小じわやシミ、肌のたるみなど歳を重ねるごとにさまざまな「肌の悩み」が生じてきます。しかし、近年はそのメカニズムの解明に加えて、肌老化の進行を遅らせたり、若々しい肌を取り戻すための研究や調査も着実に進んでいます。

本特集では企業やシンクタンク、大学などによる研究成果や調査レポートなどを中心に「美肌」に関するさまざまな情報をお届けします。

ウェルビーイング

炭酸にはどんな「美肌効果」が期待できるの?――花王の研究成果

2023年7月4日、花王(本社:東京都中央区)生物科学研究所・スキンケア研究所は、炭酸ガス(CO2)が経皮吸収された際に起こる組織内のpH低下に着目し、真皮の主要な構成成分であり皮膚の弾力性維持に重要なエラスチン、コラーゲン、ヒアルロン酸(細胞外マトリックス、以下ECM)の産生に与える影響を真皮線維芽細胞において評価した研究成果を公表した。結果は、低pHの環境下において、いずれのECM産生も促進することを見いだした。さらに、その作用メカニズムを解析し、細胞内シグナル伝達経路の一端を明らかにした。
ウェルビーイング

筋トレによる「血中成分の変化」が美肌効果をもたらす可能性――ポーラ化成工業と立命館大学の共同研究

2023年7月14日、ポーラ化成工業は立命館大学との共同研究で、①有酸素性運動と筋力トレーニング(以下、筋トレ)の両方が皮膚の弾力性と真皮構造を改善させること、②特に筋トレは真皮の厚みを増加させ、美肌効果など若々しい外見に貢献する可能性があること……を解明したと発表した。
ウェルビーイング

ヒアルロン酸は「肌」にどんな効果があるの?――花王がメカニズムを解明

2023年6月22日、花王(本社:東京都中央区)は表皮ヒアルロン酸の産生を高めることにより、十分な厚みがあり、うるおいとハリに満ちた表皮の形成につながるメカニズムを解明したと発表した。
ウェルビーイング

真皮のシミ肌環境を改善する新技術を開発。高周波電気刺激と植物エキスの組み合わせで――資生堂の研究成果

2023年6月6日、資生堂(本社:東京都中央区)は独自に設定した高周波電気刺激(RF※1)をベースとする特殊複合エネルギー(特殊RF)の照射と、オタネニンジン根抽出液を組み合わせることで、メラニン生成を抑制することに成功したと発表した。
ウェルビーイング

エッセイ:食欲の秋、肌老化にご注意を!

「糖化」とは余分な糖とタンパク質が結びつき、体温によって加熱されることで引き起こされるもので、「糖化反応」あるいは「メイラード反応」とも呼ばれる。この反応により、身体のさまざまな老化に関与する物質「AGEs(終末糖化産物)が生成される。
ウェルビーイング

老化を促進するシグナルを抑制する「14-DHE」とは何か?――ファンケルの研究成果

2023年6月23日、ファンケル(本社:神奈川県横浜市)は、「白麹菌」 に含まれる「14-デヒドロエルゴステロール(以下、14-DHEと表記)」が老化を促進するシグナルを抑制し、アンチエイジングに導くメカニズムを解明したことを明らかにした。
AIに聞いてみた!:Graceの真善美

AIに聞いてみた!:ファッションの魔法!? 心のアンチエイジング効果

ウェルビーイングな生き方を実践するには、身体の健康はもちろんのこと、「心の健康」も同じくらい大切です。人生100年時代といわれて久しいですが、いくつになっても自信をもって、前向きに生きる「心」を持ち続けたいものです。そうした中で注目されるのは、ファッションが人間の心理的プロセスに影響を与える可能性を示唆する研究成果が報告されたことです。
ウェルビーイング

マグネシウムが酸化ストレスから肌を守る――慶應義塾大学、北里大学、資生堂みらい開発研究所の研究成果

マグネシウムイオンは皮膚を構成する細胞の増殖促進や皮膚バリア機能の回復に役立つことがこれまでに知られていたものの、皮膚細胞の内部でのマグネシウムイオンの動態とその役割については明らかにされていなかった。本研究では皮膚表皮の大部分を占めるケラチノサイトが活性酸素種の一つである過酸化水素にさらされた際に、細胞内マグネシウムイオン濃度を増加させ、それがミトコンドリアの機能低下を抑制し、酸化ストレスから細胞を保護することを明らかにした。
ウェルビーイング

ガムを噛むことによるフェイスラインの引き締め効果を確認――ロッテの研究成果

「ガムを噛むことによる咀嚼筋などへの作用がフェイスラインの引き締めに影響する」。――2023年7月18日、ロッテ(本社:東京都新宿区)は、そんな研究成果を発表した。
ウェルビーイング

顔の肌が垂れ下がる「たるみ」の自己認識と実態に8.1歳のギャップ――資生堂の研究成果

2023年8月30日、資生堂は顔の見た目年齢に大きな影響を与える「たるみ」に関して、自己認識と実際の状態の間にギャップがあることを解明した。「たるみ」が顕著に表れる頬、目、フェースラインの3部位に関して調査を行った結果、最も大きなギャップが生じた頬において、自己認識と実際の状態のギャップは8.1歳に達した。
スポンサーリンク