「ここ2~3年間で自分の筋肉・筋力が減ったと感じる人は6割弱」――2023年2月27日、リサーチ会社のマイボイスコムが発表した『筋肉・筋力に関する調査』でそのような状況が浮き彫りとなった。
マイボイスコムは、伊藤忠系シンクタンクのCRC総合研究所(現:伊藤忠テクノソリューションズ)の社内ベンチャーとして1999年7月に設立したリサーチ会社で、インターネット調査の黎明期から、専門リサーチャーが品質重視のリサーチを提供している企業だ。本調査は、2023年2月1日~2月5日にかけて9,992名から寄せられた回答をとりまとめたものである。
今回は、マイボイスコムの『筋肉・筋力に関する調査』を紹介したい。
ここ2~3年間で「筋肉・筋力が減った」と感じる人は6割弱
高年代層ほど「2~3年間で自分の筋肉・筋力が減った」と感じる人が多い
まず、自分は筋肉・筋力はある方だと思う人は、「筋肉・筋力はある方だ」「筋肉・筋力はややある方だ」を合わせて約15%であった。一方で「普通」は35.1%、筋肉・筋力はない方だと思う人(「筋肉・筋力はない方だ」「筋肉・筋力はあまりない方だ」の合計)は50%となった。
また、ここ2~3年間で自分の筋肉・筋力が増えたと感じる人は、「増えた」「やや増えた」を合わせて7%であった。その一方で、減ったと感じる人(「減った」「やや減った」の合計)は6割弱に達し、特に高年代層ほど高くなる傾向が認められた。なお、「変わらない」との回答は35.3%であった。(図1)
4割弱の人が「直近1年間で筋肉・筋力の維持・向上」に取り組んでいた
ちなみに、直近1年間で筋肉・筋力の維持・向上のために取り組んだことがある人は4割弱であった(以下、「直近1年間の取り組み実施者」)。男性の10代〜20代や、男女の70代で特に高い傾向が認められた。(図2)
筋肉・筋力の維持・向上のために摂取した食品・飲料は?
「直近1年間の取り組み実施者」が筋肉・筋力の維持向上を期待して意識的に摂取した食品・飲料(複数回答)については、「牛乳、乳製品」「豆類、大豆製品」が各4割弱に達し、「鶏肉」が30.0%、「卵」が27.2%であった。年代別では10代~30代で「プロテインやプロテイン入り食品」が高く、特に男性の30代や女性の10代〜20代でもその傾向が顕著であった。
筋肉・筋力の維持・向上のために行った運動は?
「直近1年間の取り組み実施者」が筋肉・筋力の維持・向上のために行った運動(複数回答)については「ウォーキング」「自宅での器具を使わない筋トレ・運動・体操」が各40%台となった。
また、女性では「筋肉・筋力づくりに関する動画やオンラインレッスン、アプリなどで運動・トレーニング」に高い傾向が見られたほか、女性の10代~30代では「自宅での器具を使わない筋トレ・運動・体操」の回答も多く寄せられた。「自宅での器具を使った筋トレ・運動・体操」については、男性の10代~40代でもやや高い傾向が認められた。
今後、筋肉・筋力の維持・向上のために取り組みたいか?
今後、筋肉・筋力の維持・向上のために取り組みたいと思う人は、「したいと思う」「どちらかといえばしたいと思う」を合わせて約66%に達した。性別では、男性で6割強、女性で7割強であった。また、女性は高年代層ほど比率が高く、男性では10代〜20代や60~70代で高い傾向が認められた。(図3)