笹川スポーツ財団(所在地:東京都港区、以下:SSF)が公表した「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」によると、2022年の20歳以上の散歩・ウォーキング推計実施人口(年1回以上)は4,981万人と過去最多を記録した。
「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」は1992年から隔年で実施しているもので、全国の18歳以上を調査対象に、頻度・時間・運動強度からみたSSF独自の指標である「運動・スポーツ実施レベル」をはじめ、スポーツ観戦率やスポーツボランティア実施率、好きなスポーツ選手の推移など、国内のスポーツライフの現状を読み取ることができる。
今回はSSFの「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」から、日本人の散歩・ウォーキング事情を紹介したい。
笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」
※「スポーツライフに関する調査」を開始した1992年はウォーキングのみの実施率・推計人口を把握していたが、1996年調査から散歩も加えたため、散歩・ウォーキングの実施率・推計人口は1996年からの調査結果としている。
年1回以上の散歩・ウォーキング実施率:48.3%、推計実施人口4,981万人
2022年の年1回以上散歩・ウォーキング実施率は48.3%であり、推計実施人口は4,981万人であった。散歩・ウォーキング実施率の推移をみると、1996年以降、調査年度による多少の増減はあるものの増加傾向で推移し、2022年は調査開始以来最高となった。実施率は、2020年から0.8ポイント増(47.5%→48.3%)、1996年との比較では26.0ポイント(22.3%→48.3%)と大きく増加した。
週1回以上の散歩・ウォーキング実施率:36.8%、推計実施人口3,795万人
20歳以上の週1回以上の実施率は36.8%、推計人口は3,795万人であった。1996年には実施率13.6%、推計人口1,306万人であったが、年1回以上の実施率・推計人口と同様の推移を示し、調査開始以来最高の数値となった。この26年間で実施率と推計人口が3倍近く増加し、2020年から実施率は1.1ポイント上昇、推計人口は103万人増えた。また、2004年からは約3人に1人が定期的に散歩・ウォーキングを実施している。
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年1回以上の「散歩・ウォーキング実施率」は60~70歳以上が最も高い
年代別による年1回以上の散歩・ウォーキング実施率は、60~70歳以上55.8%、40~50歳代47.6%、20~30歳代39.8%の順に高く、若い年代ほど実施率が低い傾向にある。実施率の推移をみると、60~70歳以上は2012年56.1%まで増加を続けその後は横ばいで推移している。40~50歳代と20~30歳代は2010年前後まで漸増したのちに一旦ゆるやかな減少傾向となり、近年再び増加に転じている。
出典:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」
20~30歳代の週1回以上の実施率が過去最大
年代別にみた週1回以上の散歩・ウォーキング実施率は、60~70歳以上が47.5%で最も高く、40~50歳代33.5%、20~30歳代28.0%と続く。60~70歳以上は他の年代に比べて10ポイント以上実施率が高い。
また、年代別の推移をみると、60~70歳以上は1996年から2010年にかけて3倍近く増加し、その後は横ばいで推移している。40~50歳代は1996年から2004年にかけて2倍以上増加し2018年まで減少していたが、2020年以降再び増加に転じている。20~30歳代の実施率は調査年度による多少の増減はあるものの、2016年以降は右肩上がりに増加を続け、2022年は過去最大の値を示した。
出典:笹川スポーツ財団「スポーツライフに関する調査(スポーツライフ・データ)」