「運動習慣により身体の不調が減った人は66.8%」――。2024年4月23日、医療機関と提携関係のあるフィットネスクラブを運営するピノス(本社:京都府京都市)が公表した調査報告で、そのような状況が浮き彫りとなった。
本調査は医師から運動を推奨されて運動を始めた30代~50代の331人を対象に実施したもの。折しも、新年度を迎え何か新しいことを始めたいと考えている人や、健康診断の結果を受けて運動習慣をつけたいと考えている人にも大いに参考になりそうだ。
今回はピノスの調査報告を紹介したい。
医師から運動を推奨されて運動を始めた人へ調査を実施
運動習慣により66.8%の人が身体の不調が減ったと回答
まず、今回の調査対象となる医師から運動を推奨されて運動を始めた30~50代の方に、運動習慣で得られたことについて回答してもらった。最も多かったのが「身体の不調が減った」で、7割近くの人が運動習慣により健康面に良い結果をもたらしたことが明らかになった。
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運動を始める前に「心理的なハードル」はあった?
ちなみに、運動を始める前に感じた不安や心配事について質問したところ、「体力的な不安があった」「時間の確保が難しいと感じた」が多くの票を集めた。これまで運動習慣がなかった場合、運動継続のために十分な体力があるのか不安視している人が多いようだ。また、運動を続けるとなると、定期的な時間の確保が必要になるため、運動のための時間がとれるかどうか懸念する声も寄せられた。
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運動を始めるに当たり、どのような情報やサポートが欲しいと感じた?
続けて、運動を始めるに当たり、どのような情報やサポートが欲しいと感じたのか調査した。最も多く寄せられたのは「適切なトレーニング方法」で58.0%であった。運動経験がない場合、自分に合ったペース配分やトレーニング方法などを気にする様子が見受けられた。
その他の回答はいずれも4割以上の票が集まった。中でも気になったのは「健康管理に関するアドバイス(40.4%)」である。医師から運動を推奨された場合、健康上の問題が生じていると予想され、運動をどう健康管理に生かしたら良いか、気になる人も多いようだ。
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運動を継続するために心がけていることは?
続いて、運動を続けるために心がけていることについて調査した。圧倒的に多かったのは「無理をしないようにしている」で7割以上に達した。次いで「運動による疲労が残らないようにしている」が39.2%であった。どちらの回答からも、運動に対するペース配分に配慮している様子が伺える。
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意外と知られていない?厚生労働省認定の「指定運動療法施設」
前問にもあるように、医師から運動を勧められた人はトレーニング方法や健康管理のやり方などの情報やサポートを求めていることが明らかになった。運動習慣をつけるために、どのように運動したら良いか悩んでいる人も少なくないと推察される。
ちなみに、医師から勧められて運動を行う際に適した施設として、一定の要件を満たすことで厚生労働省が認定する「指定運動療法施設」がある。そこで、指定運動療法施設のことをどれくらいの人が知っているのか認知度調査を行った。結果は(図5)に示す通り、「はい」と回答した人はわずか19.6%であった。認知度は2割以下と予想以上に低いことが明らかになった。
続いて、指定運動療法施設を知っていると回答した65人を対象に、指定運動療法施設の認定基準について知っていることを回答してもらった。
回答が多かったのは1位「医療機関と提携関係を有すること」、2位「体力測定が行えること」、3位「運動プログラム提供」となった。体力測定により自分の限界値を知ることで、体力に関する不安の払しょくや、疲労が残らない運動法を模索できるかもしれない。
なお、指定運動療法施設は医療機関との提携により、利用料が医療費控除の対象となることがある。医師から推奨されて運動を始める場合は、こうした施設があることも覚えておきたい。■
(La Caprese 編集部)