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丸千代山岡家、株価は上場来高値。営業利益は301.4%増、既存店売上は23カ月連続のプラス

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(画像= YUTO@PHOTOGRAPHER / 写真AC、La Caprese)

2024年3月19日、東京証券取引所で丸千代山岡家の株価が一時7,640円まで買われ、上場来高値を更新した。2023年1月30日の安値1,170円から14カ月足らずで553.0%の上昇である。

丸千代山岡家は、「ラーメン山岡家」等の飲食店を展開する企業である。その店舗戦略は、全店舗直営・24時間営業を基本としているほか、出店条件として郊外のロードサイド、300坪以上の敷地面積、大型トラックが利用可能な駐車スペースを確保することなどを特長としている。直営店を基本としているのは、一定の品質・サービス・清潔さの水準を全店で維持・管理するとともに、店舗のスクラップ・アンド・ビルドを実施するためとしている。

後段で述べる通り、丸千代山岡家が公表した、❶2024年1月期・通期(2023年2月1日~2024年1月31日)の業績が大幅な増収増益となり、売上高・各利益が軒並み過去最高を更新したこと、❷2025年1月期・通期(2024年2月1日~2025年1月31日)の業績予想についても増収増益の見通しが示されたこと、❸2024年2月の既存店売上高が前年同月に比べ42.8%増と伸長し、23カ月連続のプラスを記録……など好調な業績が株価のサポート要因となっている。

今回は丸千代山岡家の話題をお届けしよう。

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丸千代山岡家、営業利益は301.4%増

3月15日、丸千代山岡家は2024年1月期・通期(2023年2月1日~2024年1月31日)の業績を公表した。同期の経営成績は、売上高が前年同期比41.9%増の264億9,400万円、本業の利益を示す営業利益は同301.4%増の20億6,300万円、経常利益は同266.1%増の21億3,200万円、純利益は同246.2%増の14億3,200万円と大幅な増収増益となり、売上高・各利益ともに過去最高を更新した。

同期は、新型コロナウイルス禍の行動制限緩和を背景に経済活動の正常化が進む一方で、中東やウクライナにおける武力紛争の長期化や、原燃料価格の高騰、物価上昇など先行きの予測が困難な状況が継続した。外食産業では、個人消費者やインバウンド需要の回復に加え、コスト上昇に対応した価格改定の効果などがプラスに作用する一方で、労働力の不足や人件費、求人費の上昇、慢性化している原材料費の高騰などマイナス要因も依然として継続した。

このような経営環境下、丸千代山岡家は、①ロードサイドを中心とした直営店舗による出店、②年中無休24時間営業を基本とした営業体制、③店内調理による味にこだわった商品提供を基本方針として、店舗運営を推進した。

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売上増や新規出店を見据えた対策を推進

まず、売上増や新規出店を見据えた対策として、中途採用や社員登用による人材確保のほか、人員配置の適正化、各職制に応じた人材育成プログラムを実行した。また、店舗の商品やサービスの質の維持向上を図るため、経営層やスーパーバイザーが定期的に店舗への臨店を実施し、QSC(商品の品質・サービス・清潔さ)の確認と指導を継続的に行なった。さらに、食材の安定供給に向けて取引先との連携を強化し、主要食材の仕入ルート確保や新規開拓、豚骨・豚肉の備蓄を計画的に進めた。

ちなみに、2024年1月31日時点の店舗数は183店舗となった。同期はラーメン山岡家を北陸地方に2店舗、東北・近畿・中国・九州地方にそれぞれ1店舗、味噌ラーメン山岡家を札幌市に1店舗出店した。

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山岡家専用アプリの会員数が40万人を突破

販促面では、2023年10月に山岡家専用アプリをリリースし、会員限定のポイント付与やクーポンの発行、期間限定商品や新店情報の配信のほか、独自のコンテンツを盛り込んだ。その結果、会員数は40万人を突破し、消費者のサービス向上やリピーター獲得につながった。加えて、来店動機の訴求効果を狙ったTV・ラジオによるCMやSNSを活用した情報発信等の販促も継続的に実施した。さらに、2023年10月にはキャッシュレス券売機の全店導入を完了した。キャッシュレス券売機の導入により商品の選びやすさや買いやすさが向上し、消費者の利便性向上や混雑緩和、業務の効率化につながった。

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期初に立てた中期経営計画目標を1年で達成

上記の施策を実行した結果、来店客数は年間を通じて好調を維持した。既存店売上高は対前年を上回る好調が継続し、2023年12月と2024年1月は連続して過去最高の単月売上を記録した。想定を上回る売上の伸びにより、各利益は対前期比で大幅な増益となり、期初に立てた中期経営計画目標を1年で達成した。

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既存店売上高は23カ月連続のプラス

3月15日、丸千代山岡家は2025年1月期・通期(2024年2月1日~2025年1月31日)の業績予想について、売上高で前期比13.2%増の300億円、本業の利益を示す営業利益で同10.5%増の22億7,900万円、経常利益で同10.2%増の23億5,000万円、純利益で同9.8%増の15億7,200万円と増収増益となる見通しを示した。見立て通りとなれば、売上高と各利益で再び過去最高を更新することとなる。

なお、冒頭でも述べた通り、丸千代山岡家が3月8日に公表した2024年2月の既存店売上高は前年同月比42.8%増で23カ月連続のプラスを記録した。既存店客数は同36.8%増、既存店客単価は同4.4%増と伸長した。

引き続き、丸千代山岡家の業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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