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エッセイ:ベースフード、東証グロース上場へ 完全栄養食「BASE FOOD」でフードテック市場の拡大目指す

ベースフード,IPO,株価
(画像= La Caprese)

2022年10月12日、完全栄養の主食を開発・販売するベースフードは、東京証券取引所に提出した上場申請が承認されたことを明らかにした。11月15日に東証グロースに上場する予定だ。主幹事は三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券で、公募は272万3,100株、売出は368万4,200株、オーバーアロットメントは96万1,000株。価格の仮条件は10月28日に提示する。ブックビルディング(抽選申込)期間は10月31日から11月4日で、最終的な公開価格決定日は11月7日である。

日頃からボディメイクに取り組んでいる読者の中には、ベースフードと聞いて「ああ、あのタンパク質のパンね!」と思った人も多いことだろう。実は筆者が通っているスポーツジムのショップでも同社の「BASE BREAD」を販売しており、よく購入している。なにしろ、1食で33種類の栄養素がすべてとれる完全栄養食(※)で、特にうれしいのはタンパク質が1食(2袋)あたり27グラムも含まれていることだ。
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※ 1食で、栄養素等表示基準値に基づき、過剰摂取が懸念される脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の3分の1以上を含む。

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「完全栄養食のサブスク」が2年間で約10倍に伸長!

ベースフードは2016年4月5日に設立。「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」をミッションに誕生したフードテック企業である。ベースフードが開発・販売するBASE FOODシリーズには、完全栄養パスタ「BASE PASTA(ベースパスタ)」、完全栄養パン「BASE BREAD(ベースブレッド)」、完全栄養クッキー「BASE Cookies(ベースクッキー)」がある。

BASE FOODシリーズは、1食で1日に必要な栄養素の3分の1がとれる完全栄養食(※)。前述の通り、全粒粉や大豆、チアシードなど10種類以上の原材料を使用し、たんぱく質や食物繊維、26種類のビタミン・ミネラルなど合計33種類の栄養素を1食でとることができる。

2022年2月には「完全栄養食のサブスク」と呼ばれる月間定期購入者数(毎月のアクティブユーザー、解約者除く)が10万人を突破。2020年2月の月間定期購入者数に比べ、約10倍に伸長した。さらに2022年6月29日には、BASE FOODシリーズの累計販売数が5,000万袋を突破したことが明らかになっている。

ベースフードによると、定期購入者は男性が約4割、女性が約6割で、年代は20~40代がメイン購入層となっている。定期購入を始めた目的としては、主に「ダイエット」や「食生活の改善」が挙げられている。

フードテック企業としてのさらなる成長へ

ちなみに、ベースフードは今年2月23日に総額20億円の資金調達を実施したことを明らかにしている。一つはシニフィアンとみずほキャピタルが共同で運営するグロース・キャピタル「THE FUND」を引受人とする第三者割当増資による10億円の資金調達。もう一つは三菱UFJ銀行や商工組合中央金庫、りそな銀行、三井住友銀行と締結した総額10億円の融資契約である。第三者割当増資と融資を合わせて総額20億円の資金調達である。

ベースフードは資金調達の目的について、(1)既存商品のアップデートならびに新商品開発の加速、(2)それに伴う人材の採用を強化すること……と説明している。冒頭で紹介した東証グロースへの上場も相まって、フードテック企業としてのさらなる成長を後押ししそうだ。

すべての人が食事をたのしみながら、健康があたりまえになる社会の実現を目指すベースフード。その取り組みに注目しておきたい。■

(La Caprese 編集長 Yukio)

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