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キャリアデザインセンター、株価は1年で2倍に上昇 採用需要が好調、上期の業績予想を上方修正

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(画像= Canva、La Caprese)

2023年2月2日、東京証券取引所でキャリアデザインセンターの株価が一時1,875円まで買われ、昨年来の高値を更新した。2022年1月27日の安値858円から1年ほどで約2.2倍に上昇した計算である。

キャリアデザインセンターは、キャリア転職の専門情報サイト『type』や『女の転職type』等の運営のほか、人材紹介事業、新卒学生向けの人材紹介事業、IT関連の人材派遣等を行う企業である。後段で述べる通り、今週1月31日発表の2023年9月期・第1四半期(2022年10月1日~2022年12月31日)の業績が大幅な増収増益となったことに加え、2023年9月期・第2四半期累計期間(2022年10月1日~2023年3月31日)の業績予想を上方修正したことが、株価にも追い風となった。

今回は、キャリアデザインセンターの業績をみてみよう。

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キャリアデザインセンター、営業利益は51.8%増

今週1月31日、キャリアデザインセンターは2023年9月期・第1四半期(2022年10月1日~2022年12月31日)の業績を発表した。同期の売上高は前年同期に比べて20.8%増加の42億8,400万円、本業の利益を示す営業利益は同51.8%増の4億7,600万円、経常利益は同50.2%増の4億7,000万円、純利益は同50.0%増の3億2,200万円と大幅な増収増益となった。

事業の種類別の業績をみると、まず「メディア情報事業」において、特に「女性」領域の採用需要が増加するとともに、「エンジニア」領域の売上高も引き続き堅調に推移した。職種別の売上高は「エンジニア」領域が前年同期に比べて11.1%増、「営業」領域が同33.6%増、「女性」領域が同73.5%増と大きく伸長した。一方、集客面においては、スマートフォンアプリや『女の転職type』のサイト改修を実施するとともに、登録者の獲得のための広告宣伝を実施したことにより『type』『女の転職type』ともに登録者並びに応募者獲得が堅調に推移した。

「人材紹介事業」においても、特に「女性」領域の採用需要が増加するとともに、「エンジニア」「営業」領域の成約件数も引き続き増加、さらにミドル領域の成約件数も増加し、業績に寄与した。登録者獲得においては、知人紹介キャンペーンの施策を強化したことで知人紹介経由の登録者数が増加したものの、競合他社との競争も引き続き激化しており、新規登録者数はやや鈍化した。

新卒メディア事業、新卒紹介事業も堅調に推移

「新卒メディア事業」については一部の外資系企業において採用自粛が見られたものの、主に新規案件の開拓を強化したことと、2024年度卒業予定の学生を対象としたイベントの拡販が順調に推移し、取引社数が増加した。イベントは引き続きオンラインで開催するとともに、求人企業の個社別の採用ニーズに合わせた個別セミナーの販売も順調に推移した。また、集客面においてはイベントをオンライン化したことにより、全国での集客の強化につながり、堅調に推移した。

ちなみに、キャリアデザインセンターでは登録した学生に最適な新卒採用案件を紹介する「新卒紹介事業」も運営している。同期の「新卒紹介事業」は新規案件の獲得が堅調に推移し、2023年度卒業予定の学生についてはIT業界を中心に成約件数が増加、2024年度卒業予定の学生についても採用活動早期化ニーズの高い求人企業の案件開拓を強化したことにより成約件数が増加した。

また、「IT派遣事業」においては求人企業の採用需要は引き続き増加しているものの、派遣スタッフの働き方の多様化に合致する案件が減少傾向を示しており、(派遣スタッフの)新規稼働人数はやや鈍化した。一方、登録者獲得については引き続き各登録経路を強化したことにより、順調に推移した。

オードリーを起用した広告宣伝で、業績のさらなる拡大へ?

キャリアデザインセンターは、2023年9月期・第2四半期累計期間(2022年10月1日~2023年3月31日)の業績予想について、売上高で前年同期比16.2%増加の84億9,300万円、本業の利益を示す営業利益で同17.0%増の7億900万円、経常利益で同15.7%増の7億円、純利益で同12.7%増の4億6,800万円となる見通しを示した。これは従来予想(2022年11月9日公表)に比べて、売上高でプラス1.4%、営業利益でプラス23.5%、経常利益でプラス23.5%、純利益でプラス23.8%の大幅な上方修正である。

キャリアデザインセンターは、上方修正の理由について(1)第1四半期において「エンジニア」領域を中心に高い採用需要が継続したこと(2)同じく「女性」領域においても採用を再開する企業が増加したこと(3)その結果、売上高が計画を上回ったことを挙げている。ロシアのウクライナ侵攻を背景とした資源価格の高騰、為替市場の急激な変動、米国景気の減速など情勢は依然として不透明であるが、第2四半期においても引き続き、「エンジニア」領域を中心に高い採用需要が見込まれ、また「女性」領域についても高い採用需要が継続する見通しである。

なお、登録者の獲得については競合との競争が激化しているものの、2023年2月よりオードリーを起用した広告宣伝をスタートし、「typeブランド」の認知度・ブランディングの向上を実現していくとともに、より効率的な広告宣伝を実施することで、業績のさらなる拡大を進める方針である。

引き続き、キャリアデザインセンターの業績や株価動向に注目しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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