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サイゼリヤ、今期最終は14年ぶりの最高益へ。株価は年初来高値、アジア事業が業績をけん引

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(画像= La Caprese)

2023年10月13日、東京証券取引所でサイゼリヤの株価が一時5,630円まで買われ、年初来の高値を更新した。今年1月6日の安値2,906円から9カ月余りで93.7%の上昇である。

サイゼリヤは、イタリア料理店をチェーン展開する企業である。その源流は、1967年に千葉県市川市で開業した洋食屋にまでさかのぼる。わずか36席の洋食屋であったが、開業当初は客が入らず苦戦の日々が続いたという。転機が訪れたのは、創業者の正垣泰彦氏(現会長)が「これから伸びる料理」を探しに欧州を訪れたときであった。旅の最後にふらりと入ったローマのお店で、イタリア食文化の豊かさに感銘を受け、「この豊かな食事を日本の多くの人たちにも愉しんでもらいたい」という想いを胸に、イタリア料理店として再オープンした。現在は、1,547店舗(国内1,069店舗 海外478店舗/2022年8月期・連結)をチェーン展開する企業に成長を遂げている。

後段で述べる通り、サイゼリヤが10月11日に公表した2023年8月期・通期(2022年9月1日~2023年8月31日)の連結業績は最終減益となったものの、❶2024年8月期・通期(2023年9月1日~2024年8月31日)の連結業績予想で最終増益に転じ、14年ぶりに過去最高を更新する見通しが示されたこと、❷2023年9月の既存店売上高が前年同月比で21.7%増と伸長したこと……などが株価にも刺激材料となった。

今回はサイゼリヤの話題をお届けしよう。

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サイゼリヤ、2023年8月期の最終利益は8.9%減

10月11日、サイゼリヤは2023年8月期・通期(2022年9月1日~2023年8月31日)の連結業績を発表した。同期の売上高は前期比27.0%増の1,832億4,400万円、本業の利益を示す営業利益は同1,607.6%増の72億2,200万円、経常利益は同26.2%減の79億4,900万円、最終利益は同8.9%減の51億5,400万円となった。

同期の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、経済活動の緩やかな持ち直しの動きが見られる一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や世界的な資源価格の高騰、円安による物価の上昇等により、先行き不透明な状況が継続した。外食産業では、新型コロナウイルス禍の行動制限緩和による経済活動の正常化に伴い、個人消費意欲の高まりおよびインバウンド需要が回復しつつあるものの、慢性的な人手不足に加え資源価格の高騰、円安による食材価格やエネルギー価格の上昇の影響により、引き続き厳しい経営環境となっている。

こうした環境下、サイゼリヤは、2022年10月にトップ直属のラインスタッフであるスーパーバイザーを設置したほか、2023年4月には吉川工場に新商品開発を目的とした設備を新設した。今後も店舗作業・商品・組織の改革およびDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に着手し、収益力の底上げを図る方針である。また、同期はフードロスの削減のほか、エネルギーの効率化による省エネ、プラスチックの再利用等、SDGsにも取り組み、ESGを重視した経営活動を推進した。加えて、新たな立地の開発も推進しており、2022年12月には島根県1号店としてゆめタウン出雲店、四国1号店として香川県にイオンモール綾川店、2023年5月には青森県1号店としてELM(エルム)店を出店した。

なお、セグメント別の概況は以下の通りである。

日本

日本は、新型コロナウイルス禍の行動制限が緩和されたことで、客数は回復傾向を示した。しかしながら、資源価格の高騰と円安による食材価格やエネルギー価格の上昇などの影響により、売上高は前期比19.1%増の1,204億8,200万円、営業損失は14億円9,100万円(前期は21億100万円の営業損失)となった。

豪州

食材の製造等を行っている豪州では、売上高は前期比30.9%増の74億4,900万円、営業利益は同100.6%増の2億4,800万円となった。

アジア

アジアでは、中国政府のゼロコロナ政策による度重なるロックダウンの影響を受けたのの、行動規制も徐々に緩和されたことで、消費の回復から売上高は順調に推移した。また新規出店を継続的に進め店舗数が増加したことなどにより、売上高は前期比45.5%増の627億4,000万円、営業利益は同278.2%増の84億5,000万円となった。

今期は最終利益で14年ぶりの過去最高へ

10月11日、サイゼリヤは2024年8月期・通期(2023年9月1日~2024年8月31日)の連結業績予想について、売上高で前期比15.1%増の2,110億円、本業の利益を示す営業利益は同81.4%増の131億円、経常利益は同61.0%増の128億円、最終利益は同59.1%増の82億円となる見通しを示した。見立て通りとなれば、最終利益で14年ぶりに過去最高を更新することとなる。

サイゼリヤはその理由について、①アジア事業が好調なこと、②営業赤字が続いていた国内事業も客足が回復して黒字に転換する……ことなどを挙げている。特にアジア事業は営業利益の8割を稼いでおり、今後も新規出店を推進する方針である。一方、国内事業については、円安による原料高が重荷となることを想定して、売れ筋メニューへの絞り込みやセルフレジの導入拡大など、効率のいいビジネスモデル作りに投資する考えを明らかにしている。

引き続き、サイゼリヤの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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