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ライフコーポレーション、営業利益は39.2%増。株価は年初来高値、ドミナント戦略を推進

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(画像= エルボンズ / 写真AC、La Caprese)

2023年10月11日、東京証券取引所でライフコーポレーションの株価が一時3,875円まで買われ、年初来の高値を更新した。今年3月16日の安値2,453円から7カ月で58.0%の上昇である。

ライフコーポレーションは、スーパーマーケットの「ライフ」をチェーン展開する企業である。ライフコーポレーションの店舗展開の特徴の一つとして、日本の二大消費地である首都圏と近畿圏をベースとしたドミナント戦略が挙げられる。地域ごとに異なるニーズを見極め、それぞれのエリアに最適な業態や商品などをきめ細かく考え、地域の暮らしにフィットした「地域密着」のお店作りをコンセプトとしている。2023年8月末時点で、首都圏で136店舗、近畿圏で166店舗の計302店舗を展開中だ。ちなみに、ライフコーポレーションは2030年度に目指す姿として「売上高1兆円、経常利益350億円、純利益220億円、店舗数400店」を目標に掲げている。

後段で述べる通り、ライフコーポレーションが❶10月9日に発表した2023年9月の既存店売上高が前年同月比3.6%増と、7カ月連続のプラスとなったこと、❷10月10日に発表した2024年2月期・第2四半期(2023年3月1日~2023年8月31日)の連結業績で営業利益・経常利益・純利益が大幅な増益となったこと……が株価にも刺激材料となった。

今回はライフコーポレーションの話題をお届けしよう。

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ライフコーポレーション、営業利益は39.2%増

10月10日、ライフコーポレーションは2024年2月期・第2四半期(2023年3月1日~2023年8月31日)の連結業績を発表した。同期の営業収益は前年同期比6.0%増の4,001億4,800万円、本業の利益を示す営業利益は同39.2%増の124億1,000万円、経常利益は同37.7%増の128億5,100万円、純利益は同33.1%増の85億3,400万円と大幅な増益となった。

同期は、資源価格の高止まりによるインフレの継続、世界規模での金融引き締め等による景気停滞、円安の影響等により、先行き不透明な状況が継続した。しかし、その一方で、新型コロナウイルスの感染症法上の分類変更や行動制限の撤廃に伴い国内の社会経済活動が正常化に向かう中、2023年4~6月期のGDP(国内総生産)速報値が前期比1.5%増、年率換算で6.0%増となるなど底堅さを示した。

一方、食品スーパー業界では、商品価格上昇により収益面では総じて回復傾向が見られたものの、物価上昇や実質賃金の減少に伴う今後の消費マインド低下が懸念されるほか、人件費や電力料金、物流費をはじめとする各種コストの上昇等、企業運営を取り巻く環境は予断を許さない状況となっている。

こうした状況下、ライフコーポレーションは新規店舗として、2023年3月に宝塚中山寺店(兵庫県)、ビオラルパルコヤ上野店(東京都)、4月に川崎塚越店(神奈川県)、さらに記念すべき300店舗目となるセントラルスクエアららぽーと門真店(大阪府)を出店した。その後も、6月には梅島駅前店(東京都)のほか、ライフコーポレーション初の「大型ビオラルカフェ」を併設したビオラル有明ガーデン店(東京都)を出店した。一方、既存店舗では、大泉学園駅前店、毛馬店で「BIO-RAL(ビオラル)」商品や冷凍食品等の品揃えを大幅に拡充する大型改装を行った。

加えて、7月にはライフアプリを刷新しさらに便利でお得な機能を追加した。他方、ライフのクレジットカード「LC JCBカード」の会員が50万人を突破し、ポイントキャンペーンを6月から8月にかけて毎月1回ずつ期間限定で開催した。

その結果、上記の通り、営業収益は前年同期比6.0%増と伸長した。一方、利益面では、販管費で水道光熱費の高騰、新規出店に伴う賃借料等の各種物件費の増加に加え、採用強化等に伴う人件費が増加したものの、生産性の向上、コスト最適化の取り組みが計画以上に進展し、営業利益・経常利益・純利益が揃って大幅な増益となった。

既存店売上高は7カ月連続のプラス

10月10日、ライフコーポレーションは2024年2月期・通期(2023年3月1日~2024年2月29日)の連結業績予想について、営業収益で前期比4.6%増の8,010億円、本業の利益を示す営業利益で同3.4%増の198億円、経常利益で同2.4%増の205億円、純利益で同1.3%増の135億円と従来予想(4月10日公表)を据え置いた。

なお、冒頭で述べた通り、ライフコーポレーションが10月9日に発表した2023年9月の既存店売上高は前年同月比3.6%増で、7カ月連続のプラスとなった。客数は前年同月比で1.4%増、客単価は同2.1%増となっている。

引き続き、ライフコーポレーションの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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