記事内に広告が含まれています。

エッセイ:筋トレ後の「入浴」で76%がリラックス効果を実感

筋トレ,入浴,効果
(画像= 写真侍 / 写真AC、La Caprese)

「100まで数えなさい!」

――筆者の幼少期の話である。あの頃は、毎日のように父親と弟と三人で銭湯に通っていた。銭湯では弟と水鉄砲を撃ち合ったり、ソフトビニールの仮面ライダーやウルトラマンなどの人形で遊んだものである。そして、毎回のように父親に怒られた。「お風呂に入って100まで数えなさい!」と。

あの頃、幼少期の筆者はお風呂が苦手だった。
熱くて我慢できないのである。100まで数えるのが苦痛だった。

それが、年齢を重ねるにつれて、次第にお風呂が好きになっていった。鮮明に覚えているのは、小学校4年生の夏休みに開催された、少年野球大会の1回戦に勝利したあと、チームメイトたちと銭湯で入ったお風呂が感動的に気持ちよかったことだ。全身から疲れがすっと抜けていくような感覚で、本当に気持ちよかったのを覚えている。さらに、時は流れて、大人になると熱いお風呂を好むようになっていた。幼少期は100まで数えるのでさえ苦痛だったのに、大人になると読書をしながら30分くらいは平気で入浴するようになっていた。一時期は、天然ハーブ精油(エッセンシャルオイル)から作られた、ドイツ製のバスソルトなどを愛用したりして「お風呂生活」を満喫していたものである。

そんな筆者の「お風呂生活」に再び転機が訪れたのは6年ほど前だった。2017年に一大決心をしてボディメイクに取り組んで、数カ月後のことである。スポーツジムに入会し、パーソナルトレーナーの指導のもとほぼ毎日のように筋トレに励んでいたのであるが、気がつくとお風呂が熱くて長く入れなくなっていたのだ。

自分でも驚きである。ほんの数カ月前までは30分くらい平気で入浴していたのに、3分も入っていられなくなっていた。恐らく、(筋肉がついて)基礎代謝が上がったためと思われるが、まるで幼少期に戻ったような感覚であった。そんな感じで、日常的に筋トレをするようになってからは、シャワーだけで済ませることも多くなっていた。

スポンサーリンク

筋トレ後の入浴派は55.5%、シャワー派は34.5%

ちなみに、お風呂に関わる企画・開発・販売などを行うバスリエ(本社:千葉県我孫子市)が2023年6月13日に発表した『筋トレとお風呂に関する調査報告』によると、「筋トレ後に湯に浸かる」と回答した人は55.5%(全身浴と半身浴の合計)、「シャワーのみ」と回答した人は34.5%という結果となった。

筋トレ,入浴,効果

(図1) 出典:バスリエ『筋トレとお風呂に関する調査報告』

調査は、筋トレとお風呂に関心のある全国の男女200人を対象に実施(2023年5月)したもので、半数以上が「入浴(湯に浸かっている)」ことが判明した。一方で、「シャワーのみ」と回答した人も3分の1を超えており、入浴派とシャワー派で分かれるところとなっている。

興味深いのは、入浴派(湯に浸かっている派)とシャワー派のそれぞれの目的に関する回答である。入浴派の目的は「汗を流す」がトップで61.26%、次いで「リラックス」が21.62%、「筋肉の疲労回復」が11.71%と続いた。一方、シャワー派の目的のトップは「汗を流す」の89.86%で9割近くに達し、次いで「リラックス」が8.7%、「その他」1.45%と続いた。入浴派でも基本的には、まずは「汗を流したい」という人が多いものの、シャワー派に比べると「リラックス」や「筋肉の疲労回復」の比率も高いことが判明した。

筋トレ,入浴,効果

(図2) 出典:バスリエ『筋トレとお風呂に関する調査報告』

実際、入浴派のみなさんに「筋トレ後の入浴で実感した効果は何ですか?」(複数回答可)と質問したところ、「リラックス」が76.58%、「筋肉の疲労回復」も47.75%となった。

筋トレ,入浴,効果

(図3) 出典:バスリエ『筋トレとお風呂に関する調査報告』

上記の通り、筋トレ後の入浴派では効果を実感している人が多いようだ。ただし、バスリエの調査報告では、「筋トレ後は心拍数が上がっている状態なので、間を置かずに入浴してしまうと血管拡張や心臓への負担といったことを引き起こしてしまいます。そのため、30分~1時間程休憩してから入浴しましょう」とも指摘している。

入浴については、リンナイ(本社:愛知県名古屋市)と九州大学大学院との共同研究で「入浴を習慣化することにより、暑熱下での発汗量や血流量が増加することで、体表面からの熱放散機能が向上し熱中症や夏バテの予防に貢献する」可能性についても報告されている。下記にリンクを張っておくのでよかったら参考にして欲しい。

筆者も湯に浸かって100まで数えてみようと思う。■

(La Caprese 編集長 Yukio)

あわせて読みたい!
タイトルとURLをコピーしました