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なぜ、冷えを自覚している女性に生理痛や生理不順の悩みが多いのか?――ポーラの研究成果

冷え性,女性,生理痛
(画像= あおいことり / 写真AC、La Caprese)

ポーラ(本社:東京都品川区)は、冷えを自覚している女性は生理痛や生理不順の悩みが多いことに着目し、研究に取り組んできた。そして、2023年6月27日、低体温下において女性ホルモンとして知られるエストロゲンの受容体である「Estrogen Receptor β(ERβ)」(※1)の発現量が減少することを発見したことが明らかになった。

ポーラは本研究成果について「低温下によるERβの発現量の減少を低減させることが女性悩みの解消につながる可能性が期待される」との見解を示した。以下は、その研究成果の概要である。

注釈

(※1)Estrogen Receptor β(ERβ):細胞核に存在する女性ホルモンであるエストロゲンの受容体

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冷えと女性ホルモン受容体の関係性に着目

ポーラの独自調査では、冷えを自覚している人は冷えを自覚していない人よりも、生理痛や生理不順などの女性特有の悩みがより頻繁に起こる割合が高いことが示唆されていた。一般的に、女性特有の悩みは女性ホルモンであるエストロゲン量の短期的および長期的な激しい変動によって不調を引き起こすことが知られている。今回は、エストロゲン量の激しい変動以外の要因として、新たにエストロゲンを受け取る力を左右する受容体「ERβ」に着目し、冷えとの関係性を研究した。

低温下による「ERβ」発現量の減少

本研究では、冷えが「ERβ」に与える影響を調べるために、正常ヒト真皮線維芽細胞を用いて、日本人の平均体温に相当する37℃と低体温に相当する35℃での「ERβ」発現量を評価した。その結果、35℃では37℃と比較して「ERβ」の発現量が有意に減少することを発見した(図1)。

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(図1) 出典:ポーラ

前述の通り、エストロゲン量の激しい変動が女性の悩みに影響を与えることは既に知られていたが、今回の研究では新たに冷えによる「ERβ」の減少が女性特有の悩みに影響を与える可能性が示唆された。

なお、本研究で得た知見は、ポーラから今後発売される製品に応用される予定である。引き続き、ポーラの取り組みを注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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