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エッセイ:梅雨どきも熱中症対策を忘れずに!

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(画像= Canva、La Caprese)

2023年6月1日、福岡県の高校で「体育祭の練習をしていた生徒たちが熱中症の疑いで体調を崩している」と学校関係者から消防に通報があった。報道によると、同日は最高気温が28.2℃を観測、湿度も80%を超えていたという。消防が現場に到着し、容体の確認などを進めたところ、体調不良を訴えていた生徒は計30人で、重症が3人、中等症が10人、軽症が17人だった。

熱中症と聞くと、多くの方が汗をたくさんかく「猛暑」をイメージするかもしれない。だが、熱中症のリスク要因は「猛暑」に限らない。気象庁では最高気温が35℃以上の日を「猛暑日」と定めているが、上記の高校の例のように「猛暑」ではない日でも、熱中症リスクが増大するケースがある。

熱中症のリスク要因として、意外と見落とされがちなのが「多湿」である。特に梅雨どきは湿度が高いために汗が蒸発しにくく、身体に熱がこもりやすい。まだ身体が暑さに慣れていないため、体温調節をする準備が不十分なこともあり、気がつかないうちに熱中症を引き起こしてしまうことがある。

ちなみに、(図1)は2022年10月に消防庁が発表した「熱中症による救急搬送状況」を示している。グラフでは、6月から「熱中症による救急搬送者数」が急増しているのがわかる。

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(図1)出典:富士山の銘水『夏の生活に関するアンケート』

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喉の渇きを感じる前に、水分をこまめに摂取することが大切

そうした中で注目されるのは、ミネラル水の製造・販売などを手掛ける富士山の銘水(本社:山梨県富士吉田市)が6月1日に発表した『夏の生活に関するアンケート』である。アンケートは、全国の男女4,442人に行ったもので、「水分補給をするのはどんなタイミングですか」との質問に対して、「喉が渇いた時」との回答が65%と最も多く、次いで「起床後」「食事のタイミング」「入浴後」が半数を超える結果となった。(図2)

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(図2) 出典:富士山の銘水『夏の生活に関するアンケート』より抜粋

喉の渇きを感じたときには、すでに脱水が始まっている状態ともいわれるが、「意識せずにこまめにとっている」という回答は29%にとどまった。加えて、気になるのは、「入浴後」という回答が52%に達したのに対し、「入浴前」という回答はわずか17%だったことである。この点について、富士山の銘水は「入浴をしている最中にも、気がついたら脱水状態ということも起こる可能性があるため、入浴前の水分摂取も重要です」と指摘している。

運動や入浴の後に、冷たい水を一気にのむ爽快感を経験したことがある人も多いと思うが、「熱中症にならないためには、渇きを感じる前に150ml~200mlをこまめに摂取することが大切です」(富士山の銘水)という。

梅雨どきは気象病(天気痛)対策とともに、熱中症対策も大切である。「まだ梅雨どきだから」などと油断をせずに、喉の渇きを感じる前に、こまめにコップ1杯程度の水を摂る習慣を心がけたい。■

(La Caprese 編集長 Yukio)

特集:気象病(天気痛)/天気と体調
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