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芸能プロダクションの倒産が表面化。過去5年で最多、所属タレントの独立やYouTuberの台頭など逆風に――帝国データバンクの調査報告

芸能プロダクション,経営
(画像= Canva、La Caprese)

芸能人やタレントのマネジメントなどを行う芸能プロダクション(芸能プロ)の倒産が表面化している。 2024年5月6日に帝国データバンク(本社:東京都港区)が公表した芸能プロの倒産件数は、2023年に合計12件発生した。前年(4件)の3倍に増加したほか、過去5年間で最多となった。

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(図1) 出典:帝国データバンク

2023年はVRアイドルグループ「えのぐ」などが所属していた岩本町芸能社が廃業を発表したほか、A.L.C.Atlantisなどの有名事務所が破産した。2024年に入ってもタレントの壇蜜さんが所属するフィットが破産、女優の吉岡里帆さんが所属するエー・チームが休業を発表するなど、芸能プロの行き詰まりが表面化している。

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(図2) 出典:帝国データバンク

近年はテレビ局の制作費削減に伴う出演料の減少や番組の整理・終了といった状況に直面したほか、SNSの台頭、YouTuberやインフルエンサーとして活動する個人も増え、芸能プロが従来得意としてきた新人タレントの発掘なども難しくなっている。こうした逆風の中で、所属タレントの独立、創業者の死去・体調不良といった社内事情も加わり、倒産や廃業に至る芸能プロが目立った。

芸能プロは、ファンクラブの運営や出演番組の交渉など多忙なタレントの活動をマネジメントする役割に加え、トラブル対応などの役目もあり、その存在意義は大きい。事務所に所属するメリットをタレントにどうアピールできるか、芸能プロ各社の手腕が問われている。■

(La Caprese 編集部)

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