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富士電機、株価は上場来高値。第3四半期は過去最高の業績、パワー半導体の需要増など追い風

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※画像はイメージです。(画像= ACworks / 写真AC、La Caprese)

2024年2月6日、東京証券取引所で富士電機の株価が一時8,125円まで買われ、上場来高値を更新した。2023年3月16日の安値4,870円から11カ月足らずで66.8%の上昇である。

富士電機は、東京都品川区に本社を置く重電メーカーの老舗(しにせ)である。創業は1923年で、古河電気工業と独シーメンス社との資本・技術提携により誕生した。100年以上にわたり、産業・社会インフラの分野でエネルギー・環境技術を追求し、重電メーカーとしての地歩を築いてきた。現在は、「小さな半導体から巨大な発電所まで」約47万2,890点の製品群(製品型式の種類数)を97カ国で展開している。

後段で述べる通り、富士電機が公表した❶2024年3月期・第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の連結業績が大幅な増収増益となり、同期としては売上・営業利益・経常利益・純利益で過去最高を更新したこと、❷好調な業績を受けて、2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績予想を上方修正したこと……などが株価にも追い風となっている。

今回は富士電機の話題をお届けしよう。

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富士電機、営業利益は35.9%増

1月31日、富士電機は2024年3月期・第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の連結業績を発表した。同期の売上は前年同期比10.0%増の7,597億円、本業の利益を示す営業利益は同35.9%増の577億円、経常利益は同37.3%増の566億円、純利益は同28.6%増の373億円と大幅な増収増益となり、同期としては売上・営業利益・経常利益・純利益で過去最高を更新した。

同期の重電業界を取り巻く環境は、カーボンニュートラルやデジタル化に向けた投資の拡大を背景に、自動車の電動化、省エネ、デジタルインフラ等のニーズが継続的に高まったことで、製造業やデータセンター等の設備投資が堅調に推移した。しかし、その一方で、中国経済の低迷等を背景に工作機械関連等の需要は低調に推移した。

このような経営環境のもと、富士電機は拡大する需要に対応したパワー半導体の生産能力増強や、顧客需要に対応した生産体制の最適化、地産地消の推進など、収益性向上に継続して取り組んだ。その結果、同期の売上高はすべての部門で増加した。一方、利益面では原材料価格および動力費の高騰や、研究開発費、生産能力増強に係る費用の増加があったものの、物量の増加に加え、製品販売価格の値上げや原価低減の推進、為替の影響等により、営業利益・経常利益・純利益ともに伸長した。

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パワー半導体の需要拡大

セグメント別では、「エネルギー」が施設・電源システム分野の需要拡大を主因に増収となったものの、利益面では器具分野の需要減少等により減益となった。一方、「インダストリー」はオートメーション分野・社会ソリューション分野・設備工事分野の需要が揃って増加したこと等により、増収増益となった。

「半導体」のセグメントでは、電動車(xEV)向けパワー半導体の需要拡大により増収となった。利益面ではパワー半導体の生産能力増強に係る費用の増加、原材料価格の高騰があったものの、増収効果を受けて増益となった。「食品流通」も自販機分野・店舗流通分野ともに増収増益となった。

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中期経営計画を1年前倒しで達成、さらなる業績拡大へ

1月31日、富士電機は2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績予想について、売上高で前期比6.0%増の1兆700億円、本業の利益を示す営業利益で同12.5%増の1,000億円、経常利益で同12.7%増の990億円、純利益で同10.8%増の680億円となる見通しを示した。これは従来予想(2023年10月26日公表)に比べて、売上高でプラス100億円、営業利益でプラス40億円、経常利益でプラス45億円、純利益でプラス35億円の上方修正である。見立て通りとなれば純利益は4期連続の過去最高となる。

ちなみに、富士電機は2023年度を最終年度とする中期経営計画『令和.Prosperity2023』で掲げていた「売上高1兆円」「営業利益率8%以上」を2022年度において1年前倒しで達成している。2023年度は創立100周年の年であり、さらなる成長に向けて、①パワエレ事業、パワー半導体事業の拡大を中核とする「成長戦略の推進」、②グローバルでのものつくり力強化による「収益力の更なる強化」、③ESG(環境・人財・ガバナンス)を中心とした「経営基盤の継続的な強化」……を引き続き推し進めるとともに、外部環境変化への適応力を一層強化し、売上・利益の拡大を目指す考えを明らかにしている。

引き続き、富士電機の業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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