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三越伊勢丹ホールディングス、営業利益と経常利益が最高益。株価は昨年来高値、配当予想の増額修正・自社株買いも追い風

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(画像= ぽせ〜どん / 写真AC、La Caprese)

2024年2月5日、東京証券取引所で三越伊勢丹ホールディングスの株価が一時2,005円まで買われ、昨年来高値を更新した。2023年1月18日の安値1,295円から約1年で54.8%の上昇である。

三越伊勢丹ホールディングスは、百貨店等を運営する企業群を傘下に置く持株会社である。売上全体の8割を占める「百貨店業」は、1673年に創業した越後屋(現在の三越)、1754年創業の紅屋(現在の岩田屋)、1872年創業の小間物商(現在の丸井今井)、1886年創業の伊勢屋丹治呉服店(現在の伊勢丹)のDNAを継承するコア事業であり、国内・海外あわせて25社の企業群を擁している。このほか、「クレジット・金融・友の会業」「不動産業」「その他の事業」を展開している。

後段で述べる通り、三越伊勢丹ホールディングスが公表した❶2024年3月期・第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の連結業績が増収増益となり、営業利益と経常利益で最高益を更新したこと、❷2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績予想を上方修正したこと、❸2024年3月期の年間配当予想を従来予想の24円から32円に増額修正したこと、❹さらに、取得総数1,100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.9%)、取得総額150億円を上限とする自社株買いを発表したこと……が株価にも刺激材料となった。

今回は三越伊勢丹ホールディングスの話題をお届けしよう

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三越伊勢丹ホールディングス、営業利益と経常利益が最高益

2月2日、三越伊勢丹ホールディングスは2024年3月期・第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の連結業績を発表した。同期の売上高は前年同期比9.4%増の4,017億7,100万円、本業の利益を示す営業利益は同66.7%増の409億3,900万円、経常利益は同75.6%増の449億7,600万円、純利益は同59.0%増の311億800万円となった。営業利益と経常利益は、同期として2008年4月の三越伊勢丹ホールディングス発足以来の最高益を更新した。

「百貨店業」のセグメントでは、国内百貨店の入店客数が全国的に前年実績を大きく上回るなど好調だった。新型コロナウイルスの5類感染症への移行後初めて迎える年末商戦にて打ち出した数々のキャンペーンや品揃えの拡充が奏功し、ラグジュアリーブランドのほか、秋冬物の衣料品や化粧品、食品などの幅広いアイテムが好調に推移した。その結果、免税売上高が過去最高を記録するとともに、外商やエムアイカード会員など識別できる顧客(以下、「識別顧客」)をはじめとするインバウンド以外の消費者による売上も好調に推移し、総額売上高でコロナ禍前の2018年度の水準に回復した。

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識別顧客総数は順調に拡大

2023年10~12月は、三越伊勢丹ならではの独自性ある商品にその品揃えの背景にある“物語”を添えて提案する「THE STORIES」や、サステナブルなモノやコトを紹介する「think good」などのキャンペーンを店頭やオンラインで大きく展開した。同時に、「三越創業350周年」として、長年ご愛顧いただいている消費者のニーズに応えた特別企画商品を多数ラインアップし好評を博した。さらに、「“個客とつながる”CRM戦略」として、エムアイカードへの新規入会や利用促進に向けたさまざまな施策を実施するとともに、「三越伊勢丹・カスタマープログラム」における年間購買上位顧客を対象とした年末のスペシャルセールの品揃え強化を図った。

その結果、三越伊勢丹アプリのダウンロード数を含む識別顧客総数は順調に拡大し、識別顧客による総額売上高(国内百貨店合計)も前年実績を上回った。

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免税売上高はコロナ前を上回る

免税売上高は、外国人観光客数の回復や円安基調が続く中、2023年11月と12月には月間の免税客数がコロナ前の2018年度を上回った。

国・地域別では韓国や台湾のほか、ゼロコロナ政策解除後初の国慶節を迎えた中国からの客数が大きく伸長した。これら訪日顧客の旺盛な消費ニーズを見越し、ラグジュアリーブランドなどの高付加価値商品の品揃え強化に引き続き取組んだ結果、免税売上高は首都圏の都心店舗だけでなく地域百貨店においてもコロナ前の2018年度実績を上回り、国内百貨店計で同期として過去最高額を更新した。

オンライン事業、カテゴリー別サイトが好調に推移

オンライン事業では、歳暮期を迎えたギフトECが前年水準を維持するとともに、取組みの強化を図る「ISETANDOOR(食品定期宅配)」や「meeco(化粧品)」「三越伊勢丹ふるさと納税」などのカテゴリー別サイトが前年同期実績を2ケタ以上上回るなど好調に推移した。

全国の店舗で「百貨店の科学(収支構造改革)」を推進

一方、経費面では、全国の店舗で徹底した「百貨店の科学(収支構造改革)」の効果により固定費の圧縮や売上連動経費の抑制などの経費コントロールが進んだ。この結果、地域百貨店合計においても引き続き黒字を確保するなど、国内百貨店事業の収支は大幅に改善した。

海外店舗も堅調に推移

海外店舗も堅調に推移した。2023年8月にオープンした寿司レストランが好調のオーランド三越(米国)が伸長したほか、クアラルンプール伊勢丹(マレーシア)においてもガーデンズ店を中心に堅調に推移した。なお、中国・天津市内の2店舗(天津伊勢丹・天津濵海新区伊勢丹)については、構造改革の一環として、入居建物の賃貸借契約期間満了に伴い営業を終了する予定である(2024年春予定)。

「クレジット・金融・友の会業」のセグメントは増収減益

一方、「クレジット・金融・友の会業」のセグメントは増収減益となった。エムアイカードは、百貨店売上の拡大に伴いグループ内でのクレジットカード利用が好調に推移し、グループ外加盟店での取扱高も社会経済活動の正常化により前年実績を上回った。しかし、利益面では収支構造改革を進める一方で、将来を見据えた基幹システム更改に伴う減価償却費の増加などの要因により営業費用が営業収入の伸びを上回り、減益となった。「不動産業」も増収減益、「その他」は増収増益となった。

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配当予想の増額修正、自社株買いも追い風

2月2日、三越伊勢丹ホールディングスは2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績予想について、売上で前期比8.1%増の5,270億円、本業の利益を示す営業利益で同68.9%増の500億円、経常利益で同79.9%増の540億円、純利益で同23.5%増の400億円となる見通しを示した。これは従来予想(2023年11月10日公表)に比べて、売上でプラス0.4%、営業利益でプラス4.2%、経常利益でプラス8.0%、純利益でプラス8.1%の上方修正である。

なお、冒頭でも述べた通り、三越伊勢丹ホールディングスは2024年3月期の年間配当予想を従来予想の24円から32円に増額修正すると発表した。さらに、取得総数1,100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.9%)、取得総額150億円を上限とする自社株買いを実施することも明らかにした。取得期間は2024年2月5日から2024年3月29日まで。取得した全株式数は2024年4月30日に消却する。

引き続き、三越伊勢丹ホールディングスの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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