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「お口の健康が全身の健康に影響すること」を知っていても、企業の歯科健診実施率は低い――サンスターの調査報告

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(画像= TicTac / 写真AC、La Caprese)

2023年11月8日、サンスター(本社:大阪府高槻市)は、全国の人事・総務担当者400名を対象とした『健康経営に関する調査』を発表した。本調査は、企業における歯科健診の取り組み・意識について調べたもので、回答した「健康経営優良法人」認定企業の9割が、“お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っている一方で、企業内で歯科健診を実施しているのは、たった3割にとどまることが判明した。

国内では乳幼児、また小学生から高校生までの歯科健診が学校で定期的に行われているものの、就労世代には義務付けられていないのが実情である。しかし、職場での歯科健診や歯科保健指導の導入は「従業員のお口のトラブルを早期に発見するだけでなく、健康意識そのものを向上させる効果が期待される」とサンスターは指摘している。

今回はサンスターの調査報告を紹介したい。

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サンスター、企業の歯科健診についての意識調査

調査概要

▼対象エリア:全国
▼対象者:現職で人事・総務を担当している20歳~64歳の男女 400人
▼内訳 :「健康経営優良法人」認定企業(※1)200名、「健康経営優良法人」非認定企業(※2)200名
▼調査期間:2023年10月10日〜2023年10月13日
▼方法:インターネット調査

【調査サマリー】
①2020年(※3)と比べ、健康経営優良法人(※4)に勤める人事・総務担当者の約9割(87.5%)が“従業員の健康保持・増進に向けた社内の意識が向上した”と感じている一方で、非認定企業では6割(61.0 %)にとどまり、27ポイントの差が見られた
②認定企業のうち、人事・総務担当者が“お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っているのは9割(90.0%)、非認定企業で約7割(75.0%)
③“お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っている健康経営優良法人でも、健康経営において重点を置いている施策のトップ3にオーラルケア関連施策がランクインしていない
④更に、健康経営優良法人のうち、会社の健康診断で歯科健診を実施していると回答したのは、約3割(29.5%)にとどまる

注釈

(※1) 以下、健康経営優良法人
(※2) 以下、非認定企業
(※3) 2020年に経産省から、健康経営への投資を可視化する「健康投資管理会計ガイドライン」が発表され、健康経営の各種指標が例示されるようになりました。
(※4) 調査実施時に健康経営優良法人に認定されている企業。健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰するための経済産業省により創設された制度です。

健康経営優良法人の9割が“お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っている

健康経営優良法人では、2020年と比べ、人事・総務担当者の約9割(87.5%)が“従業員の健康保持・増進に向けた社内の意識が向上した”と感じている一方で、非認定企業では6割(61.0%)にとどまり、26.5ポイントもの差が開いた。

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(図1) 出典:サンスター

一方、“お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っているのは、健康経営優良法人の人事・総務担当者で9割(90.0%)、非認定企業でも約7割(75.0%)と高い水準となった。

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(図2) 出典:サンスター

オーラルケアは健康経営の重点項目と認識されていない?

ちなみに、健康経営において重点を置いている施策の1位は「ストレス管理プログラムの実施」、2位が「メンタルヘルス支援」、3位は「生活習慣改善施策の実施」であった。オーラルケア関連施策の順位は低く、たとえ“お口の健康が全身の健康に影響すること”を人事・総務担当者が知っている健康経営優良法人でも、オーラルケアは健康経営における重点項目と認識されていない状況が浮き彫りとなった。

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(図3) 出典:サンスター

オーラルケア関連施策の実施率は「歯科健診の実施」29.5%、「オーラルケア施策(※5)の実施」21.5%、「オーラルケアのための環境整備(※6)」17.5%、「歯科健診の推奨(助成金サポート)」15.5%と、いずれも3割以下となっており、健康経営優良法人であっても、オーラルケア関連施策の実施率は総じて低いことが判明した。

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(図4) 出典:サンスター
注釈

(※5) オーラルケアセミナー開催など
(※6) 歯みがき専用スペースの提供、ポーチが保管できるロッカーなど

人事・総務担当者の意識とオーラルケア関連施策の実施状況に乖離

また、“お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っている人事・総務担当者の回答に限定しても、会社の健康診断で歯科健診を実施しているのは、健康経営優良法人で約3割(31.7%)、非認定企業では1割未満(6.7%)であることが明らかになった。人事・総務担当者の意識とオーラルケア関連施策の実施状況に乖離があることが分かる。

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(図5) 出典:サンスター

歯科健診の重要性が高まる背景

毎年政府が発表する「骨太の方針」において取組の推進が検討されている「国民皆歯科健診」であるが、その中でもとりわけ、就労世代(20歳前後から74歳までの年代)での実施が注目されている。歯周病有病率が大きく増加する世代であるにも関わらず、「時間が無い」「必要性を感じない」などの理由で、歯科健診や歯科受診が十分にされていないことが一因と見られる。

本調査でサンスターは「お口の健康問題はプレゼンティズムやアブセンティズムを低下させ、就労世代のお口の健康への取り組みが労働生産性を高めることが確認されています。それらを改善するだけでなく、社員の歯の喪失を防ぎ、老後の食の楽しみや健康を守ることにもつながることから、健康寿命の延伸にも寄与することが期待されているのです」と指摘している。職場における歯科健診や歯科保健指導の有用性が注目されており、今後ますます、各社・各健康保険組合の関心が高まり、その取組みが待たれるところである。■

(La Caprese 編集部)

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