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脱毛サロンの倒産が過去最多に。「通い放題」トラブル相次ぐ――帝国データバンクの調査報告

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(画像= Beruta / 写真AC、La Caprese)

「通い放題」トラブル相次ぐ脱毛サロン、倒産が過去最多に――2023年4月7日、帝国データバンク(本社:東京都港区)が実施した「脱毛サロン」の倒産発生状況についての調査・分析で、そのような状況が明らかになった。

「通い放題」などの契約でトラブルが相次ぐ脱毛サロンの倒産が急増している。医療行為を伴わないエステ脱毛を専門とする「脱毛サロン」の倒産は、2022年度(2022年4月〜2023年3月)に7件判明。前年度の1件から大幅に増加して過去最多を更新したほか、年内には「脱毛ラボ」など大手脱毛サロンが経営破綻、3万人の一般利用者が被害を受けた。帝国データバンクは、水面下の私的整理や廃業などを含めれば、実際はより多くの脱毛サロンが淘汰されたとみられる、との見解を示している。

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▲出典:帝国データバンク

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国民生活センター、脱毛サロンの契約に関する相談件数も急増

帝国データバンクによると、脱毛サロン業界では医療レーザー脱毛に比べて施術難易度が低いことや、1台100万円以下の安価で高性能な脱毛マシンなどの普及から参入障壁が低く、異業種からの参入が相次いでいた。また、会員獲得を目的に著名人を起用した大規模な広告、「月額1万円以下」「通い放題」など施術費用の低価格化で利用者が増加。女性だけでなく男性専用の脱毛サロンなど新たな事業領域の開拓も進んだほか、若者を中心にSNS映えなど美容意識の高まり、脱毛のステータス化なども背景に一定の需要を獲得し、脱毛サロン専門市場は成長を続けてきた。

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▲出典:国民生活センター

だが、その一方で、店舗の急拡大や利用者急増で施術スタッフの確保が追い付かず「予約が取れない」などの契約トラブルを抱えて利用者の信用を失い、解約が増加するケースが少なくない。新規の会員獲得も同業他店との顧客獲得競争が厳しく、低価格の施術費用も重なって広告宣伝費や固定費などの販管費が重くのしかかり、資金繰りが急激に悪化した脱毛サロンも過去に複数発生している。安さを強調した顧客の目を引くための広告や、提供サービスの質など、利用者保護に立った脱毛サロンのありかたが問われている。■

(La Caprese 編集部)

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