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「デジタル漬け」の女性の80%が肌トラブルに悩んでいることが判明!――資生堂ジャパンの調査報告

肌トラブル,原因
(画像= Canva、La Caprese)

デジタル機器のマルチ使いなどが習慣化した「デジタル漬け女性」の約80%は、しわやたるみなどの肌トラブルを抱えている。――2023年2月15日に資生堂ジャパン(東京都港区)が公表した調査報告『コロナ禍以降における女性のデジタル疲労実態調査』でそのような実態が明らかになった。調査は全国の20歳~69歳の女性500名を対象に行われた。

資生堂はこれまでの研究で(1)デジタル疲労によって心身の疲労感が増大することに加え(2)肌のバリア機能の悪化(3)正常ではない角層細胞割合の増加(4)酸化ダメージ要因の増大など、肌状態が変化することを突き止めてきた。

しかしながら、本調査では全体の約60%がデジタル機器の使い過ぎで、肌・身体の不調を感じた経験があるにもかかわらず、肌への影響を認識している人はわずか10%程度ということが判明した。その一方で、デジタル機器のマルチ使いなどが習慣化した「デジタル漬け女性」の約80%が、実はしわやたるみなどの肌トラブルを抱えていることも明らかになった。

なお、今回は美容皮膚科専門医・貴子先生監修のもと作成した、肌のデジタル疲労の可能性をセルフチェックできる「デジタル疲労診断 肌篇」も公開した。貴子先生は、デジタル疲労による肌悩みについて「ポルフィリンや古い角層を取り除く、オフするケアが重要」と述べている。

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『コロナ禍以降における女性のデジタル疲労実態調査』

調査TOPIC

■デジタル機器の総利用時間は1日平均6.22時間。全体の約70%は使い過ぎを懸念
■全体の約60%はデジタル機器の使い過ぎで肌・身体の不調を感じたことがある
■デジタル疲労の影響がありそうだと思う部位は眼(75%)、首(63%)が上位、
 肌への影響を認識している人はわずか10%程度
■デジタル機器のマルチ使い、寝る直前までのデジタル使いなど、「デジタル漬け」 の女性は全体の85%
■デジタル漬け女性の約80%に肌トラブルが。自覚症状として「肌のくすみと透明感のなさ」「しわ・たるみ」「シミが濃くなった」

起きている時間の約3分の1はデジタル機器と向き合っている

本調査では、デジタル総利用時間の平均は6.22時間であった。これは、起きている時間の約3分の1に該当する。また、使用状況について、全体の約70%は「デジタル機器を使い過ぎている」と実感していることが明らかになった(図①)。

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

全体の約60%が肌・身体にデジタル疲労を感じた経験あり

一方、「デジタル機器の使い過ぎで肌・身体に不調を感じたことがある」と答えた人は全体の約60%に達した(図②)。しかし、デジタル疲労と聞いて影響がありそうだと思う部位に「肌」を挙げた人は全体のわずか10%程度で、肌の不調に対する認識は薄いことが判明した(図③)。

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

85%が「常にスマホを手元に置いている」「寝る前ぎりぎりまでデジタル機器を使用」

「常に手元にスマホを置いている」「テレビを見ながらスマホを見るなどデジタル機器を複数同時に使うことが多い」「常にテレビやPCモニターなどデジタル機器の前に座っている状態」「寝る前ぎりぎりまでデジタル機器を使っている」といったデジタル習慣があると答えた人が85%にのぼることが明らかになった(図④)。多くの女性が「デジタル機器のマルチ使い」や「寝る直前までのデジタル使い」が日常化した、デジタル漬け状態である実態が浮き彫りとなった。

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

デジタル習慣別にみると、「寝る前ぎりぎりまでデジタル機器を使っている」という人が多かったのは、40代で60%。20代と30代も約50%はこの習慣を挙げており、「寝る前デジタル」が当たり前になっている人が多いことが明らかになった(図⑤)。また20代で48%、30代では56%が常に手元にスマホがある状態だと回答している(図⑥)。さらに、どの世代においても約3人に1人は「テレビを見ながらスマホを見るなどデジタル機器を複数同時に使うことが多い」傾向が見られた(図⑦)。

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

「デジタル漬け女性」の80%以上に、しわやたるみなどの肌トラブルが!

本調査では、デジタル漬け状態の女性の80%以上が何かしらの肌悩みを抱えていることが明らかになった。特に多かったのは「しわ・たるみ」(43%)、「シミが濃くなった」(26%)、「肌のくすみと透明感のなさ」(27%)といった肌悩みで、デジタル疲労の影響が出ていると考えられる(図⑧)。

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

デジタル疲労の可能性をセルフチェックできる「デジタル疲労診断 肌篇」を公開

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン
肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

ちなみに、本調査では全体の25%が「デジタル疲労予備軍」に該当、23%が「デジタル疲労の可能性大」という結果となった。約2人に1人はデジタル疲労によって肌にも負担がかかっている可能性があることが明らかになった。

監修者 貴子先生のアドバイス「毎日のスキンケアにおいて『オフするケア』に注力」を!

肌トラブル,原因
監修者:美容皮膚科医/日本形成外科学会認定専門医 貴子先生
出典:資生堂ジャパン

『私が診察する患者さんもデジタルの使い過ぎによる疲労感から不調を訴える人が多いです。目を凝らして画面を見るのでしわやたるみにも影響が出てきます。資生堂の研究からも、デジタル疲労により、酸化ダメージ要因の一つであるポルフィリンが増加したり、 正常ではない角層細胞の割合が増えバリア機能が悪化することがわかっています。現代では仕事でもプライベートでもデジタル機器を使うシーンは多いため、健やかな肌を保つには、ポルフィリンや古い角層を取り除くケアを日常的に行うのがよいでしょう。心地よい使用感のふきとり化粧水を使って優しくオフするなど、毎日のスキンケアにおいて「オフするケア」に注力してみてください。』

【参考】資生堂研究:「デジタル疲労が肌に与える影響」について

資生堂はこれまでの研究で、デジタル疲労(※1)によって、心身の疲労感の増大だけでなく、肌のバリア機能の悪化や角層細胞の異常、酸化ダメージ要因の増大など、肌状態が変化することを発見している。

研究では視覚や聴覚からの多くの情報を同時に処理するデジタル疲労課題を実施することにより、デジタル疲労状態を再現して肌状態の変化を観察した。その結果、心身の疲労感が増大するとともに、酸化ダメージ要因の一つであるポルフィリンが増加することを確認した。

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

このほか、正常ではない角層細胞の割合が増えることや、肌のバリア機能が悪化することも判明している。さらに、その影響は肌表面だけでなく、血流量にまでおよぶ。PCを使ったストレス負荷テスト(※3)を行い血流量を測ったところ、ストレス負荷がかかると、血流量が低下することも明らかになった。これらのことから、デジタル疲労は肌荒れなどの原因となることが示唆された。

肌トラブル,原因
出典:資生堂ジャパン

※1:視聴覚(視聴や聴覚)からの多くのデジタル情報を同時処理することで生じるストレスや疲労のこと
※2 : 5日間課題実施3日後
※3:PC上に表示される文字の色を回答する精神的ストレスを負荷する試験

特集:美肌を科学する
美肌,科学的根拠
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