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トレジャー・ファクトリー、営業利益が過去最高。株価は年初来高値、既存店売上も堅調

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(画像= La Caprese)

2024年5月13日、東京証券取引所でトレジャー・ファクトリーの株価が一時1,737円まで買われ、年初来高値を更新した。今年1月18日の安値1,164円から4カ月で49.2%の上昇である。

トレジャー・ファクトリーは、リユースショップを展開する企業である。総合リユースショップの「トレジャーファクトリー」を軸に、服飾専門リユースショップの「トレファクスタイル」、スポーツ・アウトドア専門リユースショップ「トレファクスポーツ」、ブランド専門リユースショップ「ブランドコレクト」など多様な専門業態のリユースショップを運営している。また、リユース一体型引越サービスの「トレファク引越」や不動産と買取の一括サービス「トレファク不動産」、終活・生前整理サービスの「Regacy(レガシー)」など独自のサービスも展開している。

後段で述べる通り、トレジャー・ファクトリーが公表した、❶2024年2月期・通期(2023年3月1日~2024年2月29日)の連結業績で営業利益が過去最高を更新するなど、大幅な増収増益となったことに加え、❷2025年2月期・通期(2024年3月1日~2025年2月28日)の連結業績予想についても増収増益の見通しが示されたこと、❸2025年2月期の年間配当予想を前期比4円増額の32円に増配する方針を示したこと、❹先週5月9日発表の2024 年4月の既存店売上高も前年同月比で8.1%増と伸長するなど、好調な業績が株価のサポート要因となっている。

今回はトレジャー・ファクトリーの話題をお届けしよう。

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トレジャー・ファクトリー、営業利益が過去最高

4月10日、トレジャー・ファクトリーは2024年2月期・通期(2023年3月1日~2024年2月29日)の連結業績を公表した。同期の経営成績は、売上高が前期比22.1%増の344億5,400万円、本業の利益を示す営業利益は同30.6%増の33億4,800万円、経常利益は同29.3%増の33億9,000万円、純利益は同31.0%増の22億4,100万円と大幅な増収増益となり、営業利益は過去最高益を更新した。

同期は、新型コロナウイルス禍の行動制限緩和を背景に、個人消費の正常化やインバウンド需要の拡大などがみられる一方、為替の円安進行や地政学的リスクによる原燃料価格の高騰、物価上昇などへの懸念から依然として先行き不透明な状況が継続した。リユース業界では、社会のSDGsへの取り組み拡大や、物価高に伴うリユースに対する消費者動向・意識の前向きな変化などを背景に、市場全体が拡大した。

こうした経営環境下、トレジャー・ファクトリーの業績も順調に拡大した。既存店売上が堅調に推移したほか、リユース事業を行う各グループ会社も軒並み増収増益となった。利益率の指標では、差引売上総利益率は60.6%(前期比1.1pt低下)、販売費および一般管理費比率は50.9%(前期比1.7pt低下)、営業利益率は9.7%(前期比0.6pt上昇)、経常利益率は9.8%(前期比0.5pt上昇)となった。その結果、前述の通り、営業利益は過去最高を更新した。

なお、セグメント別の概況は以下の通りである。

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リユース事業

リユース事業の売上高は前期比22.4%増の336億5,800万円、セグメント利益は同23.3%増の48億4,000万円と大幅な増収増益となった。

同期は単体既存店の販売件数が前期比4.1%増、販売単価は同5.2%増となった。カテゴリー別では、衣料が前期比25.9%増と大きく伸長したほか、服飾雑貨は同23.4%増、電化製品は同14.3%増、ホビー用品は同25.2%増と軒並み好調に推移した。また、EC販売額も前期比20.7%増と高い伸びを示し、売上に占める比率は14.1%となった。

商品仕入高は前期比27.6%増、単体の仕入は同24.7%増となった。単体の買取チャネル別では、持込買取が同24.5%増と堅調に推移したほか、店舗以外の買取チャネルでは宅配買取が同20.6%増と高い伸びを示した。出張買取も同1.9%増と堅調に推移した。

ちなみに、同期は単体にて総合リユース業態を7店、服飾専門リユース業態を10店、スポーツアウトドア専門リユース業態1店、古着アウトレット業態1店、ブランド専門リユース業態1店の計20店を出店した。出店地域は、関東15店、関西3店、中部1店、九州1店であった。また、グループ会社のカインドオルでは直営店を2店、FC店1店を出店したほか、ピックアップジャパンではグループ入りしてから初めて直営店を1店出店した。海外法人では、タイ法人で1店出店、台湾法人でも1店出店した。

なお、同期は2023年10月にアクオを子会社化したことにより、愛知県を中心に展開するゴルフ専門リユース業態10店がグループに加わった。その結果、2024年2月末の店舗数はグループ全体で合計275店となった。

その他

その他の売上高は前期比22.9%増の11億5,400万円、セグメント利益は同27.8%減の1億3,500万円と増収減益となった。同期はレンタル事業の「Cariru」にて、結婚式などのイベント需要やブラックフォーマルの需要が伸長し、レンタル事業の売上高は前期比28.3%増となった。しかしながら、広告強化による広告宣伝費の増加などにより、減益となった。

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既存店売上高も堅調、増配計画も好材料

4月10日、トレジャー・ファクトリーは2025年2月期・通期(2024年3月1日~2025年2月28日)の連結業績予想について、売上高で前期比17.7%増の405億6,200万円、本業の利益を示す営業利益で同10.8%増の37億1,200万円、経常利益で同10.2%増の37億3,300万円、純利益で同10.0%増の24億6,600万円と増収増益となる見通しを示した。見立て通りとなれば、営業利益で再び過去最高益を更新することとなる。

なお、冒頭でも述べた通り、先週5月9日にトレジャー・ファクトリーが発表した2024 年4月の既存店売上高は前年同月比で8.1%増と伸長するなど、引き続き堅調な推移を示している。好調な業績を背景に、2025年2月期の年間配当予想は前期比4円増額の32円に増配する方針である。

引き続き、トレジャー・ファクトリーの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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