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エッセイ:子どもを車内に残した「車内熱中症」にご注意を!

車内熱中症,子ども
(画像= recnac999 / 写真AC、La Caprese)

今年は新型コロナウイルス感染症の5類移行後初のお盆休みを迎える。久しぶりの帰省や旅行などの計画を立てている人も多いのではないだろうか。自家用車での移動増加も予想されており、日本道路交通情報センターやNEXCO3社、JB本四高速の調べによると、今年のお盆休みの渋滞発生回数は昨年の同時期に比べて230%も増加するとの予測もある。

そうした中で注意したいのが「車内熱中症事故」である。8月4日にJAF(一般社団法人日本自動車連盟)が発表したデータによると、2022年8月1日~8月31日の1カ月間で出動した「キー閉じこみ」の救援のうち、子どもやペットが車内に残されたままのケースは全国で87件(子ども51、ペット36)発生した。このうち、JAFが緊急性が高いと判断し、通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどしたケースは3件であった。現場での聞き取り調査によると、その原因の中には「子どもに鍵を持たせていたら、ロックボタンを押してしまった」「ペット(犬)が誤って運転席ドアのロックボタンを踏んでしまった」というものもあったという。

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JAFの検証テストでは、15分で「人体にとって危険なレベルに」

ちなみに、JAFが実施した車内温度の検証テストによると、気温35℃の炎天下に駐車した車内の暑さ指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で「人体にとって危険なレベルに達した」と報告されている。また、車を日陰に駐車していたとしてもその車内温度の差は約7度で、駐車場所に関わらず外気温が高温である場合は注意が必要としている。

車内熱中症,子ども

(図1) 暑さ指数(WBGT)の推移 出典:JAF

特に乳幼児は体温調節機能が未発達であり、「少しの時間だから」「寝ているから」などの理由で車内に残したまま離れるのは、非常に危険であるという。たとえ「キー閉じこみ」のトラブルとならなくても、熱中症を引き起こす事故になりかねず、「子どもやペットを車内に残してぜったいに離れないでください」と注意を呼びかけている。

もちろん、車内熱中症のリスクは子どもに限った話ではない。2021年にJAF公式SNSアカウントで実施したキャンペーン『あなたの熱中症を教えて!』では「クルマで家族を迎えに行き待っているあいだ、エアコンを切っていたら熱中症になりかけた」という大人の車内熱中症に関するコメントも寄せられたという。大人であっても車内熱中症に陥る危険性は十分にあることを認識しておきたい。■

(La Caprese 編集長 Yukio)

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