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オンワードホールディングス、営業利益は115.9%増。株価は年初来高値、増配計画も追い風に

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※画像はイメージです。(画像= これこれ / 写真AC、La Caprese)

2024年4月5日、東京証券取引所でオンワードホールディングスの株価が一時660円まで買われ、年初来高値を更新した。2022年3月9日の安値223円から2年余りで196.0%の上昇である。

オンワードホールディングスは、アパレル系を中心とした企業群を傘下に置く持株会社である。その源流は1927年10月に大阪府で創業した樫山商店にまでさかのぼる。創業97年の歴史を誇る同社は、紳士服や婦人服、子供服などの企画・製造・販売を行うオンワード樫山を中核に、オンワード商事、アイランド、マルベリージャパンなど多数のグループ企業を統括している。

後段で述べる通り、オンワードホールディングスが公表した、❶2024年2月期・通期(2023年3月1日~2024年2月29日)の連結業績で営業利益が2008年度以降で最高益を達成したことに加え、❷2025年2月期・通期(2024年3月1日~2025年2月28日)の連結業績予想についても増収増益となる見通しが示されたこと、❸さらに、2025年2月期の年間配当予想を前期比4円増の24円に増配する見通しが示されたこと……などが株価にも刺激材料となった。

今回はオンワードホールディングスの話題をお届けしよう。

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オンワードホールディングス、営業利益は115.9%増

4月4日、オンワードホールディングスは2024年2月期・通期(2023年3月1日~2024年2月29日)の連結業績を公表した。同期の経営成績は、売上高が前年同期比7.7%増の1,896億2,900万円、本業の利益を示す営業利益は同115.9%増の112億6,000万円、経常利益は同90.4%増101億2,600万円、純利益は同116.0%増の66億1,100万円と増収増益となった。なお、同期は営業利益が2008年度以降で最高益を達成した。

同期は、顧客本位の商品開発や販売サービスの強化等に注力した結果、23区、ペットパラダイスなどの既存主力ブランド事業が好調に推移した。加えて、UNFILOなどの新規ブランド事業も大きく伸長したほか、「クリック&トライ」サービスを導入したOMO(Online Merges with Offline)型店舗の運営力も向上し、SNSを活用したマーケティング施策の精度が上がったことなどから、リアル店舗およびオンラインストアへの来客数が増加した。

利益面では、グローバル事業構造改革の成果や、商品サプライチェーン効率化の進捗などにより各段階利益で大幅な増益を記録した。その結果、先に述べた通り、営業利益は2008年度以降で最高益となった。

セグメント別の概況は以下の通りである。

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アパレル関連事業

アパレル関連事業は増収増益となった。国内事業は、中核事業会社であるオンワード樫山において、23区などの主力ブランドが好調に推移した。またUNFILOがヒット商品を創出したこと等により、売上が大幅に伸長した。さらに、KASHIYAMAを展開するオンワードパーソナルスタイルでは、広告宣伝効果が顕著に現れ、直営店舗およびBtoB販売が好調に推移した。他方、海外事業も欧米やアジアの各地域において増収を達成し、損益が大幅に改善した。

ライフスタイル関連事業

ライフスタイル関連事業は増収増益となった。ウェルネス事業を展開するチャコットでは、SNSを活用したマーケティング施策を強化したことに加え、チャコット・コスメティクスでヒット商品を創出したこと等により、売上が拡大した。また、ペット・ホームライフ事業を展開するクリエイティブヨーコは、積極的な新規出店施策が奏功し、売上が好調に推移した。ギフトカタログ事業を展開する大和も引き続き好調に推移した。

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配当性向の目安を「35%以上」から「40%以上」へ

4月4日、オンワードホールディングスは2025年2月期・通期(2024年3月1日~2025年2月28日)の連結業績予想について、売上高で前期比5.5%増の2,000億円、本業の利益を示す営業利益で同11.0%増の125億円、経常利益で同18.5%増の120億円、純利益で同21.0%増の80億円と増収増益となる見通しを示した。見立て通りとなれば、営業利益は2008年度以降の最高益を2期連続で更新することとなる。

なお、冒頭で述べた通り、オンワードホールディングスは2025年2月期の年間配当予想を前期比4円増の24円に増配する見通しを示した。オンワードホールディングスは、株主への利益還元を経営の最重要施策の一つと位置づけており、配当性向の目安を従来の「35%以上」から「40%以上」に引き上げ、安定的で業績に連動した適正な利益配分を実施するとしている。

引き続き、オンワードホールディングスの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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