ハークスレイ、株価は11カ月で83%上昇 マーケットでは「M&A効果」への期待も

ハークスレイ,株価,高い,理由資産形成
(画像= maroke / 写真AC、La Caprese)

2022年12月6日、東京証券取引所でハークスレイの株価が一時782円まで買われ、年初来の高値を更新した。今年1月19日につけた年初来安値の427円から11カ月足らずで83.1%の上昇である。

ハークスレイは、持ち帰り弁当チェーン店を運営するほっかほっか亭総本部や、アサヒL&C、店舗流通ネットグループ等を傘下に置く持株会社である。後段で述べる通り、(1)2023年3月期・第2四半期(2022年4月1日~2022年9月30日)の連結業績が大幅な増収増益となったことに加え、(2)落花生・ナッツを中心に製造販売している稲葉ピーナツおよび、食品・菓子・珍味類の販売を行っているアイファクトリーの株式取得(子会社化)を発表したこと、(3)さらに、いちよし証券がハークスレイのレーティング「A」を継続し、フェアバリューを1,600円から1,800円に引き上げたことなどが追い風となった。

今回はハークスレイの話題をお届けしよう。

スポンサーリンク

ハークスレイ、2023年3月期・第2四半期の営業利益は124.8%増

11月14日、ハークスレイは2023年3月期・第2四半期(2022年4月1日~2022年9月30日)の連結業績を発表した。同期の売上高は前年同期に比べて14.8%増の159億9,900万円、本業の利益を示す営業利益は同124.8%増の7億2,300万円、経常利益は58.7%増の8億6,600万円、純利益は75.3%増の6億900万円と大幅な増収増益となった。

セグメント別では、主力の「持ち帰り弁当事業」の売上高が前年同期に比べて1.3%増の79億2,100万円、営業利益は同82.7%減の9,300万円となった。同期は7月に看板商品である「のり弁当」シリーズとして発売した「のりスタミナ弁当」が好評だった。

特に7月下旬から8月にかけては「のりスタミナ弁当」を対象商品とし、TVアニメ『東京リベンジャーズ』とコラボした「東京のりベンジャーズキャンペーン」が寄与した。また、8月にはカレーをリニューアルしたほか、9月には季節の人気商品「松茸シリーズ」を発売し、好評を得た。しかし、その一方で原油価格やエネルギーコスト等の高騰を受けて、商品価格の改定を行った。

「店舗不動産事業」が大幅な増収増益

一方、「店舗リース&ソリューション事業」のセグメントは、売上高が前年同期に比べて5.8%増の38億9,300万円、営業利益は同19.2%減の3億6,300万円となった。

注目されるのは、「店舗不動産事業」のセグメントだ。同セグメントは、売上高が前年同期に比べて393.4%増の23億9,300万円、営業利益は同254.8%増の5億5,700万円と大幅な増収増益となった。同期は「TRUNK麻布十番」(東京都港区)および「TRN鶴屋町」(横浜市神奈川区)の2物件の売却による収入が約17億円あり利益に貢献した。

「物流食品加工事業」のセグメントは、売上高が前年同期に比べて3.5%減の24億1,100万円、営業利益は同58.5%減の2,200万円となった。また、「仕出料理事業」のセグメントは、売上高で前年同期比40.4%減の1億8,700万円、営業損失1億円(前年同期は営業損失3,400万円)となった。

「その他の事業」のセグメントは、売上高が前年同期比92.3%増の3億2,300万円、営業利益5,000万円(前年同期は2,000万円の営業損失)となった。

マーケットでは「M&A効果」への期待も

ハークスレイは、2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)の連結業績予想について、売上高で前期比16.6%増の370億円、本業の利益を示す営業利益で同72.3%増の19億円、経常利益で52.3%増の21億円、純利益で63.6%増の16億円と従来予想(2022年5月16日発表)を据え置いた。

ただ、注目されるのは、ハークスレイが10月31日に稲葉ピーナツおよびアイファクトリーの株式取得(子会社化)を取締役会において決議し、11月30日に両社の株式を取得したことである。マーケットでは「M&A効果」に期待を寄せるムードも広がっているほか、いちよし証券がハークスレイのレーティング「A」を継続し、フェアバリューを1,600円から1,800円に引き上げたことも好材料となっている。

実際に「M&A効果」がみられるのはこれからであるが、引き続きハークスレイの業績・株価動向が注目されるところである。■

(La Caprese 編集部)

タイトルとURLをコピーしました