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入部した部活に納得できない髪型ルールや伝統がある場合、3人に1人が「辞めるもしくは他の部活への入部を検討する」と回答――マンダムの調査報告

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(画像= akatuki_70D / 写真AC、La Caprese)

「入部した部活に納得できない髪型ルールや伝統がある場合、3人に1人が『辞めるもしくは他の部活への入部を検討する』と回答」――。 2024年4月26日、マンダム(本社:大阪府大阪市)が公表した『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』で、そのような実態が浮き彫りとなった。

本調査は、高校生における「部活ヘア」の存在に着目し、部活動に所属している全国の高校生1,000名、および部活動の顧問を務めている高校教員200名を対象に実施した。マンダムは、これまで「どう思う?部活ヘア」と題し部活動における髪型ルールの存在に着目し、生徒や先生のたくさんの声を吸い上げてきた。部活動を行う高校生を取り巻く髪型ルールは徐々に変わりつつあり、夏の高校野球においても自由な髪型で活躍する学校が話題となった。このような部活の髪型ルールについてどれくらい関心が持たれたのか、また新年度がスタートし部活を選択するこの時期に、髪に関する納得できないルールが部活生にとってどれほど影響があるのかなどを数値化した。

今回はマンダムの調査報告を紹介したい。

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マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

実態調査概要

▽『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』
▽調査地域:全国
▽対象者:部活動に所属している高校生 1,000名/部活動の顧問を務めている高校教員200名
▽調査手法:インターネット調査
▽実査時期:2024年3月

「部活動での髪型」の話題をSNSやニュースで見たのは、部活生も先生も6割以上

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(図1) 出典:マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

部活動での髪型に関して、昨年度は夏の高校野球優勝チームに注目が集まるなど、生徒・先生ともに話題に触れることが多かったようだ。SNSやニュースでは共に6割以上が目にしており、部活生の間では27.9%、先生は54.5%が指導者間で話題に上がったとの結果が出ている。全く聞いたことがないのは、部活生は23.5%なのに対し、先生は12.5%と差が大きく、部活動での髪型について、先生は生徒以上に関心があることが判明した。

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スポーツシーンでの「部活動での髪型」に抱いた印象は?

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(図2) 出典:マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

部活動での髪型について抱いた印象については、部活生は「自由な髪型でスポーツすることがいいと思った」が35.3%と最も多く、先生も33.5%となっており、3人に1人はパフォーマンスと自己表現の両立が可能と感じた結果となった。一方で、先生は「時代は変わったと感じた」が54.0%と最も多く、部活生と比較しても大差となった。

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髪に関する納得できないルールや伝統が、「部活選びに影響がある」?

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(図3) 出典:マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

髪に関する納得できないルールや伝統が、部活選びに「影響がある」「どちらかといえば影響がある」と回答したのは、部活生79.6%、先生76.0%とともに8割近くに達した。

一方、部活選びの影響度合いは意識差があるようで、「影響があると思う」と回答した部活生は39.8%、先生は28.0%と部活生が10%以上高いのに対し、「どちらかといえば影響があると思う」と回答したのは、部活生39.8%、先生48.0%と先生が10%近く高くなっており、実感度合いが異なる結果となった。

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髪に関する納得できないルールや伝統がある場合、競技人口の減少に「影響がある」?

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(図4) 出典:マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

髪に関する納得できないルールや伝統が、競技人口に「影響がある」「どちらかといえば影響がある」の回答は、部活生73.6%、先生72.0%と小差だった。

一方、競技人口の減少への影響に対する実感度合いには差があり、「影響があると思う」と回答した部活生は35.6%、先生は24.0%と部活生の方が10%以上高いのに対し、「どちらかといえば影響があると思う」と回答したのは部活生38.0%、先生48.0%と先生が10%高い結果となった。

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入部した部活動に納得できない髪に関するルールや伝統があった場合、「やる気が下がる」?

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(図5) 出典:マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

入部した部活動に納得できない髪に関するルールや伝統があった場合、どのような気持ちの変化があるか聞いたところ、部活生の46.2%が「やる気が下がる」と回答した。次いで「辞めるか別の部活動への入部を検討する」が30.6%と続いた。ルール等が理由で当初やりたいと思っていた部活動を辞めてしまう可能性は、決して少なくない数値であることが判明した。

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自分自身で納得のできる髪や身だしなみルールの自由化は、部活参加意欲アップや競技等のパフォーマンスアップに繋がる?

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(図6) 出典:マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

「自分自身で納得のできる髪や身だしなみルールの自由化」は、「部活参加意欲アップや競技等のパフォーマンスアップに繋がる」と回答したのは、部活生87.0%、先生63.0%で25%の差があった。さらに、「とてもそう思う」の回答については、30%以上の大差で部活生と先生の間に大きな意識差があることが判明した。

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自分らしいスタイルでプレーをしている選手に対し「とてもいいと思う」?

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(図7) 出典:マンダム『部活動の髪型ルールに関する部活生と先生の意識調査』

髪型などのルールに縛られず、自分らしいスタイルでプレーをしている選手に対し、「とてもいいと思う」との回答は、部活生66.9%、先生23.5%と43.4%の大差になった。一方、「いいと思う」と回答した先生は58.5%と、かなり高い結果となった。部活生は自分らしいスタイルでプレーをする選手に共感や憧れを強く持つことが推察され、共感の強さでは先生と差があるようだ。

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部活生が心身ともに良好な状態でベストパフォーマンスを発揮できるように

本調査では、閉鎖的になってしまいがちな学校の部活環境において、部活生のみならず先生側にも同様の質問をすることで、双方に共通する意識やギャップが浮き彫りとなった。マンダムは「この調査を通して、部活生が心身ともに良好な状態でベストパフォーマンスを発揮できるよう、部活のみならず学校や競技団体など彼らを取り巻くコミュニティ全体で、自分らしく生きることやありたい自分を表現出来る環境について考えるきっかけとなることを目指します」としている。■

(La Caprese 編集部)

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