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雪国まいたけ、営業利益は25%増。株価は昨年来高値、今期業績を上方修正

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(画像= La Caprese)

2024年3月25日、東京証券取引所で雪国まいたけの株価が一時1,173円まで買われ、昨年来高値を更新した。2023年8月21日の安値867円から7カ月で35.3%の上昇である。

雪国まいたけは、茸事業並びにその他食品事業を展開する企業である。同社がそれまで幻のきのことされていた、「まいたけ」の人工栽培に成功したのは1980年代のことであった。以来、「まいたけ」のさらなる品質向上を求め続け、2010年代半ばには「極」へのアップグレードを実現した。同時に、白まいたけやえりんぎ、ぶなしめじなど、きのこ製品のラインアップを拡充し、プレミアムきのこ総合メーカーとして強固な事業基盤を確立した。

後段で述べる通り、雪国まいたけが公表した、❶2024年3月期・第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の連結業績が増収増益を示したほか、❷2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績予想で各段階利益を大幅に上方修正したこと…などが株価にも刺激材料となっているようだ。

今回は雪国まいたけの話題をお届けしよう。

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雪国まいたけ、営業利益は25%増

2月8日、雪国まいたけは2024年3月期・第3四半期(2023年4月1日~2023年12月31日)の連結業績を公表した。同期の経営成績は、収益が前年同期比9.9%増の356億6,900万円、本業の利益を示す営業利益は同25.0%増の36億1,400万円、税引前四半期利益は同25.3%増の32億5,500万円、最終利益は同23.1%増の21億3,200万円となった。

主要セグメントの概況は以下の通りである。

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茸事業

茸事業の売上収益は前年同期比5.7%増の240億7,700万円となった。

同期は、まいたけ「極」が堅調に推移した。まいたけ「極」は関東・関西エリアを中心にテレビCMの放映、CMと連動した店頭企画提案等を実施し、プレミアムきのことしての認知度向上に注力するとともに、豊富な商品ラインアップを活かした販売施策を推進した。

エリンギも好調に推移した。エリンギは安定した生産品質により供給量を維持し、定番の各種量目トレー製品や利便性の高い大量目スライス製品等、多様な商品提案を実施したことが功を奏した。ぶなしめじも好調に推移した。ぶなしめじは青果市況と市場の動向を注視しながら、需給バランスに応じて量目の異なる製品の販売構成を柔軟に切り替え、安定的供給に努めたことが奏功した。

一方、マッシュルームは低調に推移した。同期のマッシュルームは、一時的に生産状況が不安定となったことから、安定供給および品質向上に注力した。また、本しめじも低調だったが、はたけしめじは堅調に推移した。

その他

その他の売上収益は前年同期比16.1%減の2億3,100万円となった。同期は、健康食品の販売量、培地活性剤の製造および販売量がいずれも低調に推移したことで減収となった。

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今期業績を上方修正、収益性の向上が進む

3月19日、雪国まいたけは2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績予想について、収益で前期比11.9%増の472億1,100万円、本業の利益を示す営業利益で同34.9%増の29億5,500万円、税引前利益で同32.2%増の23億7,200万円、最終利益で同30.7%増の15億4,300万円となる見通しを示した。これは従来予想(2023年11月9日公表)に比べて、収益でプラス6.1%、営業利益でプラス81.9%、税引前利益でプラス96.0%、最終利益でプラス97.6%の上方修正である。

雪国まいたけは上方修正の理由について、①需給状況に応じた適切な施策による単価水準の引き上げが奏功し、収益が前回発表を上回る見通しとなったこと、②加えて、前回発表時に予測したユーティリティ関連費用の計画比での低い推移と自社努力による削減効果により、収益性の向上が進み、各段階利益・マージンともに、従来予想を上回る見通しとなったこと……を挙げている。その結果、上記の通り、各段階利益は大幅な上方修正となった。

引き続き、雪国まいたけの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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