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わらべや日洋ホールディングス、今期は純利益で42.3%増へ。株価は年初来高値、主力の食品関連事業が好調

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※画像はイメージです。(画像= La Caprese)

2023年10月24日、東京証券取引所でわらべや日洋ホールディングスの株価が一時3,290円まで買われ、年初来の高値を更新した。今年3月16日の安値1,691円から7カ月余りで94.6%の上昇である。

わらべや日洋ホールディングスは、食品加工企業等を傘下に置く持株会社である。グループの中核企業であるわらべや日洋食品は、セブン-イレブン向けに弁当やサンドイッチ、おにぎり、惣菜、調理パン、調理麺、和菓子などを提供する中食事業を展開しており、国内23工場で1日あたり最大600万食を生産している。これは1日あたり約20人に1人が同社の商品を食べている計算で、コンビニ向け中食市場のリーディングカンパニー的な役割を果たしている。

後段で述べる通り、わらべや日洋ホールディングスが10月6日に公表した、❶2024年2月期・第2四半期(2023年3月1日~2023年8月31日)の連結業績が大幅な増益となったことに加えて、❷2024年2月期・通期(2023年3月1日~2024年2月29日)の連結業績予想を上方修正したこと、❸さらに、2024年2月期・通期の年間配当を従来予想の70円から90円に増額修正(前期実績は65円)したこと……などが株価にもサポート要因となった。

今回はわらべや日洋ホールディングスの話題をお届けしよう。

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わらべや日洋ホールディングス、主力の食品関連事業が好調

10月6日、わらべや日洋ホールディングスは2024年2月期・第2四半期(2023年3月1日~2023年8月31日)の連結業績を公表した。同期の売上高は前年同期比5.3%増の1,030億1,100万円、本業の利益を示す営業利益は同33.0%増の44億9,100万円、経常利益は同59.0%増の48億6,200万円、純利益は同71.7%増の27億5,800万円となった。

同期は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う人流増加などにより、経済活動に緩やかな回復の動きが見られる一方で、緊迫した世界情勢に加え、物価の上昇や金融資本市場の変動リスクなどにより、先行き不透明な状況が継続した。食品業界では原材料価格や労働コストの上昇に伴う商品価格の値上げが継続する中、多様化する消費ニーズへの対応が求められている。

このような経営環境下、わらべや日洋ホールディングスは主力の食品関連事業で売上高の回復が進んだ。また、利益面では各セグメントで原材料価格や労働コスト上昇の影響を受けたものの、食品関連事業における売上回復効果や商品規格の見直しなどにより、営業利益・経常利益・純利益ともに大幅に伸長した。

主要セグメントの概況は以下の通りである。

食品関連事業

食品関連事業は、新型コロナウイルス禍の行動制限緩和を背景に回復が進み、売上高は前年同期比6.0%増の904億8,700万円となった。一方、利益面では、原材料価格や労働コスト上昇の影響を受けたものの、売上回復効果や商品規格の見直しなどにより、営業利益で同27.7%増の43億2,800万円となった。

食材関連事業

食材関連事業は、おにぎりの具材などの取扱高が増加したことにより、売上高は前年同期比3.7%増の59億7,300万円、営業利益は同342.6%増の1億6,300万円となった。

物流関連事業

物流関連事業は、売上高が前年同期に比べ横ばい(200万円増)の65億700万円、営業利益は共同配送事業の取扱高増加効果により、同18.6%増の4億1,900万円となった。

その他

その他の売上高は前年同期比78.6%減の4,300万円、利益面では2,400万円の営業損失(前年同期は5,000万円の営業損失)となった。

2024年2月期は純利益で42.3%増を予想

10月6日、わらべや日洋ホールディングスは2024年2月期・通期(2023年3月1日~2024年2月29日)の連結業績予想について、売上高で前期比7.0%増の2,080億円、本業の利益を示す営業利益で同26.4%増の63億円、経常利益で同45.8%増の67億5,000万円、純利益で同42.3%増の40億円となる見通しを示した。これは従来予想(4月11日公表)に比べて、売上高でプラス2.0%、営業利益でプラス21.2%、経常利益でプラス21.6%、純利益でプラス25.0%の上方修正である。

わらべや日洋ホールディングスは上方修正の理由について、①主力事業である食品関連事業において、おにぎりを中心に売上高が想定を上回る見込みとなったこと、②利益面についても、想定を上回る売上高の増加および商品規格の見直し等が奏功し、当初の予想を上回る見通しとなったこと……を挙げている。

なお、冒頭でも述べた通り、わらべや日洋ホールディングスは2024年2月期・通期の年間配当を従来予想の70円から90円に増額修正(前期実績は65円)すると発表した。

引き続き、わらべや日洋ホールディングスの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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