2023年11月17日、テスティー社（本社：東京都渋谷区）は若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab（テスティーラボ）」にて『2023年版 チャット型AIに関する調査』（対象：ChatGPT）を発表した。
テスティー社は、350万人（※2022年5月末時点）のユーザーを抱えるポイ活アプリ「Powl（ポール）」や若年層に特化した調査等を行う「TesTee Lab」の運営に加え、多様なマーケティング関連の知見を活かして、クライアントのSNSアカウント運用や広告運用のサポートなどを行うプロモーション事業・広告代理事業を手掛けている。
今回発表した『2023年版 チャット型AIに関する調査』（対象：ChatGPT）は、大学生・社会人の男女1万5,919名（大学生1,827人・社会人14,092人）を対象に実施したものである。本調査では、ChatGPTの利用者は2割にとどまったものの認知率は半数以上となったほか、「役に立つ」との肯定的な意見が7割に達する結果となった。また、大学生の学業での活用事例の第1位は「質問や疑問の解決」、同じく社会人の仕事での活用事例の第1位は「情報収集」となった。
本調査の概要は以下の通りである。
テスティー社『2023年版 チャット型AIに関する調査』
▼実査機関：自社調査（株式会社TesTee）
▼調査方法：自社保有アンケートメディアアプリ「Powl（ポール）」によるインターネット調査
▼対象地域：日本国内
▼調査期間：2023年8月3日（木）〜 2023年8月14日（木）
▼調査対象：大学生・社会人の男女15,919名（大学生1,827人・社会人14,092人）
「ChatGPT」の利用経験・認知率、大学生が社会人を上回る
まず、「ChatGPT」の認知・利用について調査したところ、「利用したことがある」と回答した人は大学生は27.2％、社会人は15.6％と、利用経験は大学生のほうが多い結果となった。一方で、「ChatGPTを知らない」と回答した人は大学生が24.7％、社会人は38.0％となり、大学生の認知率75.3％に対して社会人の認知率は62.0％と、大学生のほうが社会人よりも利用経験・認知率が高いことが明らかになった。
さらに、「ChatGPT」の無料版に比べて接続の安定性が高く、回答精度の高い「GPT-4」やプラグインが利用可能などのメリットのある有料版の利用状況を尋ねたところ、「現在使っている」と回答した人は大学生で19.6％、社会人は26.1％と、有料版については大学生よりも社会人の利用率が高い結果となった。
「ChatGPTは役に立つ」肯定的な回答が約70％、大学生と社会人で利用用途に違い
次に、ChatGPTの役立ち度について調査したところ、「非常に役立つ」「役立つ」と回答した人は大学生で73.0％、社会人で67.0％と約70％が役立つと回答した。一方で、「あまり役立たない」「全く役立たない」は、大学生で4.6％、社会人で7.2％にとどまった。
具体的に、ChatGPTの役立つ点を尋ねたところ、大学生・社会人ともに第1位は「思考の整理や問題解決に役立つ」となり、次いで「難しく時間がかかる作業が効率化される」「多様な視点やアプローチを提供してくれる」と続いた。また、その他の回答では「情報収集する際の出典を知るのに役立つ」などの意見も寄せられた。
ちなみに、大学生が学業で「ChatGPT」を利用する場合、どのような目的・用途で利用しているか質問したところ、第1位は「質問や疑問の解決」、第2位は「アイデア出し」、第3位は「文章の作成や校正」となった。また、ランキング外では「就職活動」と回答した人や、自由回答では「楽曲分析」「旅行計画」などの意見も寄せられた。
同じく、社会人が仕事において「ChatGPT」を利用する場合、どのような目的・用途で利用しているか質問したところ、第1位は「情報収集」、第2位「質問や疑問の解決」、第3位は「アイデア出し」と続いた。また、ランキング外では「プログラミング」や「関数の作成」など、業務に直結した活用をしているとの意見も一定数見られた。さらに、自由回答では「企業のアプリ内で疑問点があった時」「料理の献立」といった回答も寄せられた。
