2023年6月28日、バスクリン(本社:東京都千代田区)は、東京都市大学人間科学部 学部長 早坂信哉教授の研究グループとの共同で、全国の20代~60代の男女300人に対して入浴と熱中症予防の意識調査を実施した。
調査では、熱中症予防として入浴が「有効」または「やや有効」と回答した人は約52%となった。また、その理由としては「発汗機能が高まる」「暑さに対する耐性が高まる」が挙げられた。さらに、「有効」または「やや有効」と回答した人は、入浴温度や時間、入浴剤の使用有無など、日々の入浴法に対して意識が高いことが判明した。
なお、今回の調査結果は、2023年5月13日~14日に大分県別府市で開催された「第88回 日本温泉気候物理医学会総会・学術集会」にて報告している。調査結果の要旨は以下の通りである。
バスクリン、『入浴と熱中症予防の意識調査』
バスクリンは、継続的な入浴による温熱負荷は、暑熱環境下において皮膚血流量を増加させ、発汗開始時間を早めることを先行研究(※1)にて明らかにしており、夏の暑さに備えた体づくりの手段として、継続的な入浴が有用であると考え、研究を進めてきた。
今回は、入浴が熱中症予防に有効であると考えている人がどの程度いるのか、また、入浴方法についてどの程度意識しているのか確認するために、Web調査による横断研究を行い、入浴と熱中症予防に関する意識要因の関連について明らかにすることを目的に実施した。
半数以上が、熱中症予防に入浴が「有効」または「やや有効」と回答
入浴の熱中症予防への有効性については、回答者の約52%が「有効」または「やや有効」と回答した。
(図1) 出典:バスクリン
「有効」または「やや有効」と回答した人は、「発汗機能が高まる」「暑さに対する耐性が高まる」という理由を選択する割合が多く、入浴時の入浴法の意識得点も有意に高いことが判明した。(有効:「有効」または「やや有効」 非有効:「あまり有効ではない」または「有効ではない」)
(図2) 出典:バスクリン
(図3)
入浴法の意識得点:入浴時に、入浴温度、時間、入浴剤など、入浴方法を意識している
10点(とても意識している)~0点(全く意識していない)
出典:バスクリン
「熱中症予防のための入浴法提案サイト」を公開
本調査では、熱中症予防として入浴の有効性に期待する人は半数以上であり、期待する理由として「発汗機能が高まる」を挙げた人が約80%、「暑さに対する耐性が高まる」を挙げた人が約36%と上位を占めた。また熱中症予防として入浴の有効性に期待する人は、入浴時の入浴法に対する意識が高いことが確認もされた。
ちなみに、バスクリンでは熱中症対策として、「熱中症予防のための入浴法提案サイト」を公開している。ぜひ参考にしていただきたい。■