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【アジアの日本旅行意向者に聞く】自分用の買い物の予算「10万円以上」は中国が約4割――インテージの調査報告

訪日外国人,予算
(画像= 丸岡ジョー / 写真AC、La Caprese)

日本政府による外国人観光客への入国制限が緩和され半年ほどが経過した。新型コロナウイルス禍で、日本への観光客数は大幅に減少していたが、今後は回復とともに、外国人観光客の消費行動への期待も高まっている。

そうした中で注目されるのは、調査会社のインテージ(本社:東京都千代田区)がアジアの各国・エリア在住の日本旅行意向者に実施した調査結果だ。調査は主要な訪日国・エリアである中国、台湾、韓国、タイに住んでいる20歳から49歳の日本旅行意向者の男女約350名に実施したもので、2023年4月13日に公表された。

調査結果の概要は以下の通りである。

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「自分用の買い物の予算10万円以上」は中国が約4割

ポイント

■「自分用の買い物の予算10万円以上」は中国が約4割。
■生活雑貨の自分購入用1位は、男性は中国が洗顔料、タイ・韓国が化粧水・乳液・美容液、台湾はサプリ・健康食品。女性は中国・タイ・台湾が化粧水・乳液・美容液、韓国はメイク落とし。
■訪日予定者の約8割が、旅行前に買いたい商品の銘柄は調査済み。

中国「自分用へのお土産予算10万円以上」が約4割

まず、「自分のお土産用」の予算に関する質問に対しては、タイ・韓国・台湾では「3万円以上~10万円未満」が最も多く、中国は「10万円以上」を考えている人が約4割に達した。また、他人へのお土産はタイ・韓国・台湾では「3万円未満」が最も多く見られた。一方、中国ではまだ決めていない人が多いものの、決定者の中では「10~50万円未満」で検討している人が最も多く見られた。

訪日外国人,予算

(図表1)出典:インテージ

日本で自分のお土産用に買いたいものは?(生活雑貨編)

ちなみに、自分のお土産用として購入したい「生活雑貨」についての質問に対しては、中国の男性は「洗顔料」、タイ・韓国の男性は「化粧品・乳液・美容液」、台湾の男性は「サプリ・健康食品」がランキング1位となった。また、中国・タイ・台湾の女性は「化粧品・乳液・美容液」がトップで、韓国の女性は「メイク落とし」が1位だった。スキンケアは、男女ともに基本的な習慣として認識されてきているようだ。

訪日外国人,予算

(図表2)出典:インテージ

約8割が、旅行前に買いたい商品の銘柄は下調べ済み

日本で最も購入したいと回答した商品について、「購入銘柄をどのタイミングで決めるのか?」質問したところ、生活雑貨については、大半の人が訪日前に下調べをして決める傾向にあることが判明した。一方、食品・嗜好品、耐久財についても、大半の人は訪日前に下調べをして決める傾向があるものの、生活雑貨と比較すると、訪日中に調べながら決める人も一定存在した。

訪日外国人,予算

(図表3)出典:インテージ

総じて、訪日予定者の多くが事前に調べてきているため、商品を購入してもらうためには、訪日前に銘柄を認知してもらえるようなアプローチが極めて重要であると考えられる。ちなみに、各国の現地リサーチャーの報告からは、日本旅行意向者のお土産選びには、越境EC(国をまたいで行うネット販売)では購入できないような「日本だからこそ買えるもの」が注目されているとの指摘も聞かれた。■

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