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ブックオフ、株価は年初来高値。営業利益は14.3%増、リユース関連銘柄としても注目

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(画像= La Caprese)

2024年4月12日、東京証券取引所でブックオフグループホールディングスの株価が一時1,589円まで買われ、年初来高値を更新した。2022年6月17日の安値950円から1年10カ月で67.3%の上昇である。

ブックオフグループホールディングスは、中古本や中古家電等の販売を手がける「ブックオフ(BOOKOFF)」の持株会社である。近年はロシアのウクライナ侵攻に端を発した原燃料価格の高騰や、為替市場の円安進行等を背景に、生活必需品などの物価上昇が相次いでいる。こうした中、廉価な中古品の需要が高まっている。株式市場では生活防衛の観点から「リユース関連銘柄」に注目する動きもみられ、ブックオフグループホールディングスにも追い風となっている側面があるようだ。

今回はブックオフグループホールディングスの業績をみてみよう。

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ブックオフグループホールディングス、営業利益は14.3%増

4月11日、ブックオフグループホールディングスは2024年5月期・第3四半期(2023年6月1日~2024年2月29日)の連結業績を公表した。同期の経営成績は、売上高が前年同期比9.3%増の823億8,800万円、本業の利益を示す営業利益は同14.3%増の27億5,500万円、経常利益は同12.5%増の30億7,400万円、純利益は同1.4%増の19億1,300万円と増収増益となった。

同期は、すべてのセグメントにおいて増収となった。一方で、原燃料価格の高騰等によるコスト増の影響も受けたものの、国内ブックオフ事業や海外事業の増益が大きく寄与して各段階利益も前年同期を上回ることとなった。

なお、セグメント別の概況は以下の通りである。

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国内ブックオフ事業

国内ブックオフ事業の売上高は前年同期比8.1%増の731億3,000万円、セグメント利益は同18.7%増の37億6,000万円と増収増益となった。

同期は、BOOKOFF PLUSが2店舗(ヨシヅヤ新稲沢店、日立駅前店)、BOOKOFFが5店舗(DCM上磯店、武蔵小金井店、イオン橋本店、イオンモール大牟田店、イトーヨーカドー溝ノ口店)、あそビバは2店舗(イオンモール草津店、イオンモール鈴鹿店)を出店した。一方、直営既存店においてはトレーディングカード・ホビーやアパレル、貴金属・時計・ブランドバッグ、家電・携帯電話などの売上高が前年同期を上回った。

その結果、上記の通り増収増益となった。

プレミアムサービス事業

プレミアムサービス事業の売上高は前年同期比17.0%増の49億7,400万円、セグメント利益は同2.5%減の3億2,300万円と増収減益となった。

同期は、仕入高が前年同期を上回ったものの、貴金属相場の高騰により貴金属類の販売構成比が高まり粗利率が低下したことや、事業成長に向けた人員拡充を進めたことなどにより減益となった。なお、同期はhugallいよてつ髙島屋店を出店した。

海外事業

海外事業の売上高は前年同期比15.1%増の34億2,400万円、セグメント利益は同17.3%増の6億400万円と大幅な増収増益となった。

同期は、米国でBOOKOFF ANIME LAB IRVINE店を、マレーシア国にてJalanJalan Japan AEON MALL Bukit Raja店を出店した。米国内の「BOOKOFF」、マレーシア国内の「Jalan Jalan Japan」それぞれにおいて過年度の出店が寄与し、売上高が前年同期を上回ったことが業績に寄与した。なお、同期は人員拡充や待遇改善等も推進した。

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グループの事業規模拡大と利益成長を推進

4月11日、ブックオフグループホールディングスは2024年5月期・通期(2023年6月1日~2024年5月31日)の連結業績予想について、売上高で前期比9.0%増の1,110億円、本業の利益を示す営業利益で同24.1%増の32億円、経常利益は同18.4%増の36億円、純利益で同24.2%減の21億円となる見通しを示した。これは従来予想(2023年7月10日公表)に比べて、売上高でプラス4.7%、営業利益でプラス23.1%、経常利益でプラス20.0%、純利益でプラス31.3%の上方修正である。

ブックオフグループホールディングスは上方修正の理由について、①各事業において売上高が想定を上回って推移したこと、②特に国内ブックオフ事業においては既存店売上高が想定を大きく上回って推移したこと、③大型IT投資の遅延に伴うコスト発現時期の遅れ……等を挙げている。

なお、ブックオフグループホールディングスは2028年5月期を最終年度とする中期経営計画において、グループの強みである人財育成やサステナビリティへの取り組みなどの普遍的な価値を土台とし、「深化領域」と位置付ける国内ブックオフ事業で認知度の高さを活用して安定した収益を獲得するとともに、「探索領域」と位置付けるプレミアムサービス事業、海外事業や新たな事業に対して投資原資・ノウハウを投入し、経験豊富な人財の輩出によりグループの事業規模拡大と利益成長を推進する方針である。

引き続き、ブックオフグループホールディングスの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

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