記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

コナミグループの株価が年初来高値に上昇した理由

コナミグループ,株価,上昇,理由
※画像はイメージです。(画像= acworks / 写真AC、La Caprese)

2024年5月10日、東京証券取引所でコナミグループの株価が一時1万0,920円まで買われ、年初来高値を更新した。2023年1月16日の安値5,580円から1年4カ月で95.7%の上昇である。

コナミグループは、エンタテインメントおよびスポーツ事業を展開する企業を傘下に置く持株会社である。❶モバイルゲームや家庭用ゲーム等を展開する「デジタルエンタテインメント事業」のほか、❷アミューズメントマシンの制作・製造・販売や、ゲームのオンライン接続サービスを展開する「アミューズメント事業」、❸スロットマシンやカジノマネジメントシステムの開発から製造・販売・サービスを手がける「ゲーミング&システム事業」、❹スポーツクラブ(フィットネス、運動スクール)や公共スポーツ施設の運営、およびスポーツ・健康関連のコンテンツ並びに商品の企画・開発・販売などを行う「スポーツ事業」が収益の柱となっている。

後段で述べる通り、コナミグループが公表した①2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績で売上高と各段階利益(事業利益・営業利益・税引前利益・最終利益)が過去最高を更新したことに加え、②2025年3月期・通期(2024年4月1日~2025年3月31日)の連結業績予想についても増収増益となる見通しが示されるなど、好調な業績が株価のサポート要因となっている。

今回はコナミグループの話題をお届けしよう。

スポンサーリンク

コナミグループ、2024年3月期は過去最高の業績

5月9日、コナミグループは2024年3月期・通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績を公表した。同期の経営成績は、売上高が前期比14.6%増の3,603億1,400万円、事業利益は55.8%増の882億1,200万円、営業利益は73.8%増の802億6,200万円、税引前利益は75.5%増の826億8,500万円、最終利益は69.6%増の591億7,100万円と大幅な増収増益となり、売上高と各段階利益(事業利益・営業利益・税引前利益・最終利益)で過去最高を更新した。

同期の経営環境は、日銀(日本銀行)がマイナス金利政策の解除を決定したことや雇用・所得環境の改善などにより緩やかな回復が期待される一方で、原燃料価格の高騰や世界各国の金融政策による景気への影響、中国経済の先行き懸念、地政学リスクの高まりなどにより不透明な情勢が継続した。

こうした経営環境下、同期はデジタルエンタテインメント事業が主力コンテンツの利益率の向上や新規タイトルの投入などにより好調だったことに加え、アミューズメント事業、ゲーミング&システム事業およびスポーツ事業も堅調に推移し、全ての事業で増収増益となった。これにより、売上高と各段階利益の全てにおいて過去最高を更新した。

セグメント別の概況は以下の通りである。

スポンサーリンク

デジタルエンタテインメント事業

デジタルエンタテインメント事業の売上高は前期比16.7%増の2,491億2,100万円、事業利益は同49.7%増の793億6,300万円と大幅な増収増益となった。

「桃太郎電鉄」の最新作が100万本突破

エンタテインメント市場では、モバイル端末や家庭用ゲーム機器などの各種デバイスの高性能化、次世代通信システムの普及により、ゲームコンテンツへの期待が広がっている。また、ゲームをスポーツ競技として捉えるeスポーツやゲームプレー動画などが着目されファン層が拡大するなど、コンテンツの楽しみ方も多様化している。

このような環境下、デジタルエンタテインメント事業では新しい取り組みとして、国民的ボードゲームシリーズ「桃太郎電鉄」の最新作「桃太郎電鉄ワールド ~地球は希望でまわってる!~」を発売し、累計販売本数で100万本を突破した。また、「メタルギア」シリーズでは、シリーズ集大成となるコレクションの第1弾「METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1(メタルギア ソリッド: マスターコレクション Vol.1)」を発売した。

大谷翔平選手がKONAMI野球ゲームのアンバサダーに就任

さらに、「パワフルプロ野球」シリーズでは、9年ぶりのモバイル野球タイトルの新作「パワフルプロ野球 栄冠ナイン クロスロード」の配信を開始したほか、「パワフルプロ野球」シリーズ30周年、「プロ野球スピリッツ」シリーズ20周年を記念してKONAMI野球ゲームのアンバサダーに大谷翔平選手が就任し注目を集めた。

また、サイコロジカルホラーゲーム「SILENT HILL」シリーズでは、新作「SILENT HILL: The Short Message」の配信を開始した。約10年ぶりの作品となる本作では、これまでのシリーズに触れていなかった若い世代にサイコロジカルホラーの世界観を体験してもらうため舞台を現代とし、SNSなどの身近なテーマを取り上げた。

「eFootball™ 2024」の世界累計ダウンロード数が7億を突破

その他、ブロックチェーン技術を活用したサービスを提供するためのNFTマーケットプレイス「リセラ(Resella)」において、web3プロジェクト「PROJECT ZIRCON(プロジェクト・ジルコン)」のNFT取引を開始した。加えて、アニメーション映像制作に取り組むことを目的に、新たな組織として「KONAMI animation(コナミ アニメーション)」を設立した。

一方、継続的な取り組みとして、大型アップデートを実施した「eFootball™ 2024」の配信を、家庭用・PC・モバイルにて開始し、世界累計ダウンロード数は7億(2024年4月時点7.5億)を突破した。また、「World Baseball Classic™」に出場した「侍ジャパン」の選手が再び登場する施策などを展開した「プロ野球スピリッツA(エース)」や、6,000万ダウンロード記念施策を実施した「遊戯王 マスターデュエル」なども引き続き好評だった。

さらに、25周年記念プロジェクトを展開している遊戯王カードゲームでは、2月に東京ドームでスペシャルイベント「遊戯王デュエルモンスターズ 決闘者伝説 QUARTER CENTURY(ザ レジェンド オブ デュエリスト クォーターセンチュリー)」を開催し、来場者は約5万人に達した。

eスポーツ世界選手権を4年ぶりに開催

eスポーツでは、国際オリンピック委員会(IOC)主催の「オリンピックeスポーツシリーズ2023」の野球競技「WBSC eBaseball™パワフルプロ野球」の決勝大会や、「eFootball™ Championship Open 2023」のWorld Finalsが開催された。また、一般社団法人日本野球機構(NPB)と共同開催の「eBaseball™プロスピA(エース)リーグ」においては、2023シーズンも開催された。さらに、新型コロナウイルスの感染状況などを鑑みて開催を見送ってきた世界トップデュエリストを決めるeスポーツ世界選手権「Yu-Gi-Oh! World Championship 2023」を東京ビッグサイトで4年ぶりに開催した。

スポンサーリンク

アミューズメント事業

アミューズメント事業の売上高は前期比35.3%増の264億2,700万円、事業利益は同86.4%増の51億8,700万円と大幅な増収増益となった。

「桃太郎電鉄 ~メダルゲームも定番!~」が好調

同期はメダルゲームにおいて、前期に発売したメダルプッシャーゲーム「桃太郎電鉄 ~メダルゲームも定番!~」が好調に推移した。また、動物をモチーフにしたキャラクターたちのアニマと一緒にボールの色を揃えていく抽選ゲーム「カラコロッタ」シリーズの最新作「カラコロッタ まぼろしの桃源郷」が稼働を開始したほか、アミューズメント施設向けビデオゲームにおいては、新筐体のイエローライトが特徴的なDJシミュレーションゲームの最新作「beatmania IIDX 31EPOLIS(ビートマニア ツーディーエックス サンジュウイチ エポリス)」が稼働を開始した。

オンラインクレーンゲーム「KONAMI ONLINE CRANE GAME」のサービス開始

一方、プライズゲームにおいては、PCやスマートフォンで遊べるオンラインクレーンゲーム「KONAMI ONLINE CRANE GAME(コナクレ)」のサービスを開始した。ぱちんこ・パチスロにおいては、コナミとして初めての「スマスロ」タイトルとなる「防空少女ラブキューレ2~極限の共鳴~(ぼうくうしょうじょラブキューレツー きょくげんのきょうめい)」、「麻雀格闘倶楽部 覚醒」の発売に加え、「GI優駿倶楽部黄金」が稼働を開始した。

eスポーツでは、音楽とeスポーツを融合させたプロリーグ「BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3- SOUND VOLTEX」のセミファイナルおよびファイナルが行われ、1月の開幕から3カ月にわたる激戦を制した優勝チームが決定した。また、「BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 3-」の開催を記念した連動イベントをゲーム内で実施した。

スポンサーリンク

ゲーミング&システム事業

ゲーミング&システム事業の売上高は前期比3.0%増の397億2,900万円、事業利益は同20.2%増の62億1,300万円と増収増益となった。

北米市場と豪州市場が堅調に推移

同期は北米市場と豪州市場が堅調に推移した。スロットマシン販売では「DIMENSION(ディメンション)」シリーズの新筐体とし、43インチモニターを3台組み合わせた「DIMENSION 43×3™(ディメンション フォーティースリーバイスリー)」を投入したほか、4K超高解像度ディスプレイを搭載した「DIMENSION 27™(ディメンション トゥエンティーセブン)」「DIMENSION 49™(ディメンション フォーティーナイン)」の販売も堅調に推移した。

また、パーティシペーション(レベニューシェア)向け筐体では、49インチのJカーブディスプレイの「DIMENSION 49J™(ディメンション フォーティーナイン ジェー)」、75インチの湾曲したモニターが特徴の「DIMENSION 75C™(ディメンション セブンティーファイブ シー)」を展開した。ちなみに、同期は業界関係者が一堂に会し、ゲーミング関連の優秀な製品・サービスを表彰する「Annual Eilers Krejcik Gaming Slot Award Show」において、コナミグループの複数の製品がノミネートされるなど、市場から高い評価を得た。

さらに、同期は愛らしい動物のキャラクター達による愉快な演出を楽しむことができる新作シリーズ「UnwoolyRiches™(アンウーリー リッチズ)」を投入したほか、豪州市場においては「Bull Rush™(ブルラッシュ)」シリーズが好調に推移した。カジノマネジメントシステムにおいては、ラスベガスで12月に開業した大型IR施設「Fontainebleau LasVegas」に「SYNKROS®(シンクロス)」が導入された。オペレーターより高い信頼が寄せられるなど評価されており、導入施設数も順調に拡大した。

スポンサーリンク

スポーツ事業

スポーツ事業の売上高は前期比4.7%増の476億3,100万円、事業利益は同415.8%増の23億2,800万円と増収増益となった。

同期は、まずスポーツクラブ運営において、運動前や運動後にいつでも手軽にプロテイン飲料などを摂取できるサプリメントサーバーの設置施設を拡大するなど、施設内のサービスを充実させるとともに、「コナミスポーツ オンラインフィットネス」においては「スポーツの日」に合わせて特別プログラムを実施するなど、施設外でもより多くの人々に運動機会を提供する取り組みを行なった。また、スタジオプログラムの大規模イベント「REVIVAL」や「UNITED FEEL」を全国のコナミスポーツクラブで開催した。

スポーツを通して子どもの成長を促す「運動塾」

子ども向け運動スクール「運動塾」では、スポーツを通して体の成長を促すべく、スイミング・体操・ダンスなど様々な種目を展開した。たとえば、同期はスイミングスクールを新たに11施設で開講し、合計115施設に拡大した。また、運動塾に通う子どもが日頃の練習の成果を発揮する場として大会やイベントを開催した。会場では、日本代表やプロ選手によるワンポイントレッスンなど、子どものモチベーションと技術の向上をサポートする取り組みを実施した。

さらに、映像とAI(人工知能)を活用して練習効果を向上させる「運動塾デジタルノート」を大人向けのプログラムに活用した「デジタルノート成人水泳教室」を全国のコナミスポーツクラブ59施設でスタートしたほか、天井にミラーを設置したマシンピラティススタジオ「Pilates Mirror(ピラティスミラー)」も東京都と神奈川県で18店舗を新規オープンし、合計23店舗となった。「Pilates Mirror」は入会待ちになる施設があるなど盛況だった。

なお、受託事業においては、新たに青森県つがる市、埼玉県さいたま市、千葉県旭市、東京都豊島区、東京都中央区、岐阜県岐阜市のスポーツ施設の運営受託を開始した。また、学校水泳授業の受託では、学校側のニーズがますます高まっており、日本全国で多くの小中学校に水泳指導業務を提供した。

スポンサーリンク

2025年3月期も増収増益を予想、配当性向30%以上を目処

5月9日、コナミグループは2025年3月期・通期(2024年4月1日~2025年3月31日)の連結業績予想について、売上高で前期比5.5%増の3,800億円、事業利益で同4.9%増の925億円、営業利益で同5.3%増の845億円、税引前利益で同2.2%増の845億円、最終利益で同0.6%増の595億円となる見通しを示した。見立て通りとなれば売上高と各段階利益で再び過去最高を更新することとなる。

なお、コナミグループは2025年3月期の年間配当予想を前期比1円増額の132円に増配する方針を示した。コナミグループは配当と企業価値向上を株主への重要な利益還元と位置付けており、配当性向30%以上を目処として、さらなる配当水準の向上に努めるとしている。同時に、内部留保については、今後もコナミグループの継続的な成長力と競争力の強化を図るために、将来性の高い分野への投資に活用する考えを明らかにした。

引き続き、コナミグループの業績や株価を注視しておきたい。■

(La Caprese 編集部)

タイトルとURLをコピーしました