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関節の違和感・痛み、腱の状態を改善する「6種アミノ酸ミックス」――味の素の研究成果

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(画像= サトチーBKK / 写真AC、La Caprese)

味の素(本社:東京都中央区)は、2003年よりオリンピック日本代表選手およびその候補選手を対象とした、国際競技力向上およびメダル獲得数増のための「食とアミノ酸」によるコンディショニングサポート活動を行ってきた。また、その一環として日本代表選手団専用の独自配合のアミノ酸素材開発に取り組んでおり、関節・腱の状態改善をもたらす6種アミノ酸ミックス(※1)を見出し、関節に違和感を自覚している人を対象とした研究および腱に違和感のある人を対象とした研究をそれぞれ実施し、6種アミノ酸ミックスの及ぼす影響について検証を重ねてきた。

そして、2021年には味の素独自の配合によるアミノ酸素材である「関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックス」が、関節の違和感や運動機能および腱の状態を改善することを解明した。ちなみに、本研究成果は、2021年9月に開催された「第76回日本体力医学会大会(※2)」および2021年6月に開催された「第68回米国スポーツ医学会(※3)」において発表している。

今回は味の素の研究成果を紹介したい。

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アスリートのコンディショニングサポートで見出した「アミノ酸のはたらき」

【研究①:膝関節の違和感・運動機能に関する試験】(第76回日本体力医学会大会にて発表)

研究①では、膝関節に違和感のある成人において、関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックスが膝の違和感・痛みを有意に改善することを確認した。

まず、関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックスが成人の膝関節に及ぼす影響を検討するため、プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施した。平均年齢50歳の50人を対象にプラセボ対照群、アミノ酸組成群(1回4g、1日3回摂取)に分け、12週間の介入効果を評価した。

膝関節の状態を評価するため、違和感・こわばり・痛みなどの主観的評価指標(※4)、JKOMスコア(※5)、JOAスコア(※6)の評価を、関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックスの介入前、介入後4週間時点および12週間時点で実施した。

その結果、違和感・こわばり・痛み(図1)、JKOMスコア(図2)のそれぞれにおいて、6種アミノ酸ミックスを摂取したグループにおいて、介入後4週間時点から有意に改善され、12週間の介入終了時まで継続することが明らかになった。また、JOAスコアは、12週間の介入によって、6種アミノ酸ミックスを摂取したグループにおいて、プラセボ群に比べて改善することも判明した(図3)。

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【研究②:アキレス腱の状態に関する試験】(第68回米国スポーツ医学会)

研究②では、アキレス腱に違和感のある成人において、関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックスがアキレス腱の構造の均一性を整え、硬さ(スティッフネス)を維持する可能性を発見した。

まず、6種アミノ酸ミックスが成人のアキレス腱に及ぼす影響を検討するため、プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験を実施した。平均年齢24歳の16人を対象にプラセボ対照群、アミノ酸組成群(1回4g、1日3回摂取)に分け、2週間の介入効果を評価した。

アキレス腱の状態を評価するため、エコー検査によるアキレス腱の構造の均一性(※7)およびアキレス腱の硬さ(スティッフネス)(※8)を6種アミノ酸ミックス、もしくはプラセボの介入前、介入後2週間時点で実施した。

その結果、介入前と介入後2週間時点を比較し、関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックスを摂取したグループにおいて、アキレス腱の線維パターンの改善が認められ、アキレス腱の強さが維持されている可能性を見出した(図4,図5)。

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100年以上にわたるアミノ酸研究で培った知見と技術

本研究成果は、アスリートのみならずスポーツに親しむ幅広い世代の大きな課題の一つであった関節・腱の課題に対して、本アミノ酸ミックスが広く活用され、関節・腱のコンディショニングに貢献することが期待されるものである。味の素は100年以上にわたるアミノ酸研究で培った知見と技術を活かし、健康課題解決にさらに貢献できるよう、研究を継続する方針である。■

注釈

(※1) 6種アミノ酸ミックス:関節や腱のコンディショニングに有用である、6種類の非必須アミノ酸を組み合わせた味の素独自配合のアミノ酸素材
(※2) 日本体力医学会大会:運動科学分野における日本国内最大級の学術大会
(※3) 米国スポーツ医学会:運動科学分野における北米を代表する最大級の国際学術大会
(※4) 主観的評価指標:紙に記載された100mmの横向き直線の左端を全く症状がない状態、および右端を非常に症状を自覚している状態として、評価を行う時にどのくらいの症状があるかを縦線で描いて評価する方法。左端から縦線を引いた部分までの距離を測定し、スコア化して評価する方法
(※5) JKOMスコア:日本整形外科学会などにより作成された、日常生活における関節の状態、動作のしやすさを評価する方法
(※6) JOAスコア:日本整形外科学会が制定した関節の機能を評価する方法
(※7) エコー検査によるアキレス腱の構造の均一性:超音波エコーを用いて測定される腱部位のエコー画像の輝度を元に、アキレス腱の構造の均一性を評価
(※8) アキレス腱の硬さ(スティッフネス):超音波エラストグラフィーにより組織の硬さを評価

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