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浴槽入浴頻度が高い人ほど幸福度が高く、健康診断の指摘無しの割合が多い傾向――バスクリンと東京都市大学の研究成果

入浴,健康効果
(画像= ACworks / 写真AC、La Caprese)

「浴槽入浴頻度が高い人ほど幸福度が高く、健康診断の指摘無しの割合が多い傾向」――。2024年2月1日、バスクリン(本社:東京都千代田区)と東京都市大学(本部所在地:東京都世田谷区)との共同研究で、そのような成果が明らかになった。

本研究は全国の20歳〜60歳の男女300名を対象に実施したものである。浴槽入浴の頻度が週4回以上の群(以下:高頻度群)と、週3回以下の群(以下:低頻度群)の2群に分けて解析を行ったところ、高頻度群では、低頻度群と比較して、幸福度、主観的健康感、睡眠の満足感が高い傾向にあり、特に幸福度は有意に高いことが判明した。さらに、高頻度群は入浴条件(湯温や入浴時間など)についての意識も高く、健康診断において指摘事項が無い人の割合も多い傾向が認められた。

なお、本研究成果は、2023年10月31日~11月2日に開催された第82回日本公衆衛生学会(茨城県つくば市)で報告している。本研究の要旨は以下の通りである。

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浴槽入浴頻度が高い人ほど幸福度が高く、健康診断の指摘無しの割合が多い傾向

本研究の概要

▼調査期間:2022年12月
▼調査対象:20~60歳の各年代(20、30、40、50、60代)男女30名ずつをランダム抽出し、調査参加に同意を得られた計300名 
▼調査方法:Web調査による自記式横断研究
▼調査項目:基本属性、入浴実態、浴槽入浴とQOL、入浴法意識とその理由、健康状況(健康診断での指摘等)との関連
▼解析方法:浴槽入浴とQOL、健康状況(健康診断での指摘等)との関連について、浴槽浴頻度を高頻度(週4回以上)、低頻度(週3回以下)の2群に分け、その背景因子について解析しました。

バスクリンでは、「浴育」研究として入浴習慣と子どもの成長・発達に関する研究を重ね、幼少期の入浴習慣や入浴時の親子のコミュニケーションが、子どものしつけや教育とも関連することを解明してきた。一方、日本では超高齢社会が急速に進展し、健康寿命の重要性が明らかになり、健康寿命延伸に向けたさまざまな取り組みが行われている。今回、人々にとって身近な生活習慣であり、体の清浄や温熱、リラックスなど健康で健やかな生活に有用な入浴習慣に着目し、成人の入浴習慣頻度とQOL、健康状況との関連について検討した。

その結果、浴槽入浴頻度とQOLの関連では、幸福度、主観的健康感、睡眠の満足感で高頻度群の得点(0-10点)が高く幸福度で有意な差が認められた(図1)。また、幸福度の理由としては「家族関係」との有意な関連も認められた。

入浴,健康効果
(図1) 出典:バスクリン

一方、健康診断の指摘では、高頻度群において指摘無しの割合が多い傾向にあることが判明した(図2)。

入浴,健康効果
(図2) 出典:バスクリン

さらに、入浴法の意識得点(0-10点)では、高頻度群の得点が有意に高く(図3)、理由として「免疫力を高めたい」「代謝を良くしたい」との有意な関連が認められた。

入浴,健康効果
(図3) 出典:バスクリン
注釈

入浴法の意識得点:入浴時のお湯の温度、入浴時間、入浴剤使用などの意識(とても意識する10点-全く考えていない0点)

バスライフを通して人々の健康をサポート

本研究の結果から、浴槽入浴頻度は、幸福度、主観的健康感、睡眠の満足感などのQOLと関連があり、浴槽入浴頻度が高いほうが入浴法の意識が高く、「免疫力を高めたい」「代謝を良くしたい」との有意な関連が認められた。また、健康診断において指摘無しの割合が多い傾向があり、健康状況の良好化にも寄与する可能性が示唆された。バスクリンでは、バスライフを通して人々の健康をサポートできるよう、今後も入浴と健康維持、増進に関する研究を進める方針である。

バスクリンのさらなる研究成果を期待したい。■

(La Caprese 編集部)

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