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腸活に期待する効果の第1位は「便秘の改善」、第2位は「美肌」――日本健康食育協会が女性の「腸活」について調査

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※画像はイメージです。(画像= とりすたー / 写真AC、La Caprese)

3,000人の女性のうち40%が「腸活をしたことがある」と回答――日本健康食育協会が、首都圏在住の20歳以上60歳未満の女性3,000人を対象に「腸活」について調査したところ、そのような傾向にあることが明らかになった。

日本健康食育協会は、2005年の「食育基本法」の施行をきっかけに、一人ひとりのライフスタイルにあった継続可能な「食」のアドバイスを可能にする独自の教育プログラムを開発し活動している一般社団法人である。「健康食育」を軸に指導者の育成、健康経営教育プログラムの開発、地域住民の健康サポートを通じた地域の活性化など、食から様々な問題を解決し、1人でも多くの健康を実現することで社会に貢献すべく課題に取り組んでいる。2022年10月18日に公表された「腸活」に関する調査はそうした活動の一環である。

今回は日本健康食育協会が実施した「腸活」に関する調査結果をみてみよう。

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66.7%が「腸活」に興味や関心を持っている

まず、最初に腸活経験を尋ねたところ、「現在腸活をしている(腸活実践中者)」が27.4%、「腸活をしたことがあるが、現在はしていない(腸活経験者)」が12.6%、「腸活をしたいと思っているが、したことはない(腸活をしたい未経験者)」が26.7%、「腸活はしたことがない(腸活未経験者)」が33.3%となった。

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(グラフ1)

これにより、「現在腸活をしている」と「腸活をしたことがあるが、現在はしていない」をあわせた40.0%が腸活を経験、さらに「腸活をしたいと思っているが、したことはない」を加えた66.7%が腸活に興味や関心を持っていることが明らかになった。

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(グラフ2)
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(グラフ3)

腸活で期待する効果の第1位は「便秘の改善」

腸活で期待する効果についての設問(複数回答可)では、「便秘の改善」がもっとも多く59.8%に達した。次いで「美肌」が52.6%、「免疫力アップ」の41.8%、「太りにくくなる」の39.8%が上位を占めた。一方、腸活未経験者からは「腸活に効果ないと思う」(25.5%)との回答も寄せられていた。

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(グラフ4)

「お米で腸活」している人はどれも15%前後にとどまる

「腸活実践中者」と「腸活経験者」に、実践中ないし経験した経口腸活方法を尋ねた(複数回答可)ところ、「ヨーグルト」がもっとも多く77.0%に達した。次いで「納豆」が49.1%、「漬物・キムチ」「味噌・味噌汁」がそれぞれ30.9%、「チーズ」の29.4%などの発酵食品が目立った。その一方で、「雑穀米」は16.0%、「玄米」は15.0%、「白米」12.4%などお米で腸活している人はどれも15%前後にとどまる結果となった。

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(グラフ5)

柏原ゆきよ代表理事の5つのアドバイス

ちなみに、日本健康食育協会の柏原ゆきよ代表理事は、「腸活の効果が出ない要素と改善策5つ」について詳しくアドバイスしている。以下に紹介するので、参考にしてほしい。

(1)良いものを摂取する前に、腸内環境を悪くする要素を減らす

「ダイエットや筋肉をつけたい時に、タンパク質メインの食事を摂る人も多いと思いますが、要注意です。それは、タンパク質を過剰に摂取すると、腸内環境を悪くする要因になるからです。過剰な摂取で体に吸収されなかったタンパク質は、大腸内にある悪玉菌のエサになり、腸内環境の乱れを発生しやすくします。その結果、動脈硬化や慢性腎不全などの病気や老化のリスクを高めてしまうのです。体にとって大切なタンパク質を効果的に摂取するためにも、悪玉菌が少ない腸内環境の改善が重要です」

(2)ヨーグルトは万能でない

「人間の腸には、数にして100兆~1,000兆個、種類は約1,000種類、重さは1~2キログラムの腸内細菌がいるといわれています。腸内細菌の種類やバランスは一人ひとり異なるため、自分の腸と相性の良いものでなければ、腸内環境の改善効果は期待できません。そのため、ヨーグルトなどに使われている善玉菌が、自分の腸内細菌と相性が良いことはかなり低い確率です。ヨーグルトなどの乳製品を食べて、お腹が張ったり下痢をしたりする人は、体に合っていないので、健康を害する要因になります。また、ヨーグルトは動物性脂肪の摂り過ぎにも繋がり、逆に腸内環境を悪くするというリスクにもなるので注意が必要です」

(3)自分の腸内にいる良い菌を増やす

「腸内のバランスを整えるには、ビフィズス菌や乳酸菌、酪酸菌といった特定の菌を腸に入れることが効果的だと言われています。ただ、こうした食品で特定の菌を摂取したとしても、お腹に定着することなく、1~3日で便とともに排出されてしまいます。そのため、腸内環境を改善するためには、外から摂り入れる菌を意識するより、自分自身の腸内にいる良い働きをする菌を増やすことが重要です」

(4)穀物で腸内環境を改善する食物繊維とオリゴ糖を同時に摂取

「腸内環境を改善してくれる、食物繊維とオリゴ糖などを多く含んだ食材を摂ると、腸内細菌が増殖しながら、体に良い働きをする物質を多く作り出すので、体質改善や健康維持に繋がります」

「オリゴ糖を摂取するにはお米が手軽です。お米は、消化の過程、腸内でオリゴ糖になるため、お米を食べていれば、わざわざオリゴ糖を摂取しなくても大丈夫です」

「現在の日本人は、特に食物繊維不足です。野菜由来の食物繊維よりも穀物由来の方が、腸内環境の改善効果が高いのですが、その穀物由来の食物繊維の摂取が激減しています。腸内環境の改善には、野菜をたくさん食べるのではなく、穀物中心の食事に変えることが効果的です」

(5)早食いによる咀嚼不足が腸内環境を著しく悪くする

「咀嚼(そしゃく)が足らないと、食品が未消化な状態で腸に入ってしまいます。未消化な食品は腸内で腐敗しやすく、腸内環境を著しく悪化させてしまうので、どんなに良い乳酸菌やオリゴ糖を摂ったり、食物繊維を意識したりしても台無しになってしまいます」

なお、柏原ゆきよ代表理事はYouTubeチャンネル「お米チャンネル『人生が変わる食べ方』」やSNSなどで、食事で体調を整え、人生を楽しく生きるヒントや、肌荒れ、高血圧、冷え性、便秘など様々な悩みについて、解決のヒントを配信・解説している。腸活に興味にある方は、ぜひ参考にしてほしい。■

(La Caprese 編集部)

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