記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

ブックオフ、株価は6カ月で48.5%上昇 既存店売上高は22カ月連続プラス、リユース関連銘柄としても注目

ブックオフ,株価,上昇,なぜ
(画像= La Caprese)

2022年12月27日、東京証券取引所でブックオフグループホールディングスの株価が一時1,411円まで買われ、年初来の高値を更新した。今年6月17日につけた年初来安値の950円から6カ月あまりで48.5%の上昇である。

ブックオフグループホールディングスは、中古本や中古家電等の販売で全国展開する「ブックオフ(BOOKOFF)」の持株会社である。今年2月24日のロシアのウクライナ侵攻に端を発した原燃料価格の高騰や、為替市場の円安等を背景に、日本国内でも生活必需品などの物価上昇が相次いでいる。こうした中、廉価な中古品の需要が高まっている。株式市場では生活防衛の観点から「リユース関連銘柄」に注目する動きもみられ、ブックオフグループホールディングスにも追い風となっている側面もあるようだ。

今回はブックオフグループホールディングスの業績をみてみよう。

スポンサーリンク

ブックオフグループホールディングス、営業利益は279.1%増

ブックオフグループホールディングスが公表した2023年5月期・第1四半期(2022年6月1日~2022年8月31日)の連結業績は、売上高が前年同期に比べて12.0%増加の237億2,600万円、本業の利益を示す営業利益は同279.1%増の5億5,100万円、経常利益は同129.7%増の6億6,300万円、純利益は同180.9%増の6億5,100万円で、大幅な増収増益となった。

ブックオフグループホールディングスは、2023年5月期(2022年6月1日~2023年5月31日)の経営方針について、新型コロナウイルス禍で抑制していた各事業への投資を再度積極化し、今後のさらなる利益成長に向けてのターニングポイントとなる1年と位置づけている。

国内ブックオフ事業においては、安定収益の土台をより強固なものとするためのアプリ会員基盤の最大化と戦略的なIT・マーケティング投資を継続し、さらに「BOOKOFF SUPERBAZAAR」やエンタメ型「BOOKOFF」の出店を再開、さらに成長期待分野であるプレミアムサービス事業や海外事業においても、それぞれ拠点数を拡大し、今後の成長に向けた礎を作る方針である。

第1四半期(2022年6月1日~2022年8月31日)については、国内ブックオフ事業で積極的に販売施策を展開した効果等によりトレーディングカード・ホビーの売上高が前年同期を大幅に上回ったほか、アパレル、ソフトメディア等も前年同期を上回った。また新型コロナウイルス禍において抑制していた「BOOKOFF」の新規出店も再開した。

一方、プレミアムサービス事業(富裕層向け事業より名称変更)においては、所得水準が高く、従来ブックオフに馴染みが薄い層をメインターゲットに百貨店内買取窓口を展開する「hugall」等の売上高が前年同期を上回ったほか、海外事業ではマレーシア国内の「Jalan Jalan Japan」、米国の「BOOKOFF」ともに好調に推移し、売上高が前年同期を上回った。

既存店売上高は22カ月連続のプラス

ブックオフグループホールディングスは、2023年5月期(2022年6月1日~2023年5月31日)の連結業績予想について、売上高で前期比3.8%増の950億円、本業の利益を示す営業利益で同10.4%増の19億5,000万円、経常利益で同0.3%減の23億円、純利益で0.1%増の14億5,000万円と従来見通し(2022年7月11日公表)を据え置いている。

一方、ブックオフグループホールディングスが今年12月5日に発表した月次売上状況によると、2022年11月の既存店売上高は前年同月に比べて12.6%の増加となった。11月はトレーディングカード・ホビーやソフトメディア、アパレル、貴金属・時計・ブランドバッグなどの売上高が軒並み前年同月を上回った結果、2ケタの伸びを示すこととなった。既存店売上高が前年同月を上回るのは実に22カ月連続である。

ちなみに、2023年1月12日にはブックオフグループホールディングスの2023年5月期・第2四半期の決算発表を予定している。ここでどのような業績が示されるのか、また通期(2023年5月期)の業績予想を上方修正するのか注目されるところである。■

(La Caprese 編集部 鈴木ロミオ)

特集:生活防衛銘柄
タイトルとURLをコピーしました