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エッセイ:節電、節電、節電!

節電,エアコン
(画像= Canva、La Caprese)

本日でちょうど1カ月である。

我が家のエアコンを使わなくなって、ちょうど1カ月である。筆者は、社会人になってから、これほどの「長期間」にわたってエアコンを使わなかった記憶はない。むしろ、昨年末までは在宅中は季節に関係なく、常にエアコンを稼働させるのが当たり前であった。真夏は室内の温度を18度、真冬は30度に設定して過ごしていた。もちろん、就眠中もエアコンを稼働させていた。あの頃は、「エアコン中毒」と呼んでもいいくらいエアコンに依存していた。それが当たり前だと思っていた。

もう、あの頃の自分を殴ってやりたい気持ちである。
なにも考えずに、湯水のように電気を使っていたのだ。

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請求金額の爆上がりにびっくり!

そんな筆者の意識が変わったのは今年1月のことだった。その日、帰宅の際にポストに入っていた検針票に記載されていた請求金額が爆上がりしていたのだ。そこには、自分が思っていた(=思い込んでいた)金額の2倍くらいの数字が記載されていた。電気料金が引き上げられたとは聞いていたが「さすがにこれは異常ではないか?」と思い電力会社に確認した。なにしろ(自分が思い込んでいた金額の)2倍である。少なくともその時は、にわかには信じがたい金額であった。

だが、検針票に記載されていた請求金額に間違いはなかった。対応してくれた電力会社の女性の説明によると、その電力会社の月々の電気料金は、(1)契約の大きさで決まる「基本料金」と、(2)使用電力量に応じて計算する「電力量料金」に、(3)再生可能エネルギー発電促進賦課金を加えたもので決まるという。

ポイントとなるのは、(2)の使用電力量に応じて計算する「電力量料金」である。電力量料金は「電力量料金単価(税込)×使用電力量±燃料費調整額」で算出される。

さらに、上記計算式の「電力量料金単価(1kWhあたりの料金)」は電気使用量ごとに第1段階から第3段階で設定される。たとえば、2022年11月10日時点の東京電力エナジーパートナーの「従量電灯B」の各段階の「電力量料金単価」は下記の通りである。

※1kWhあたりの料金。燃料価格の変動に応じて燃料費調整額が加算(あるいは差し引き)される。

電力会社の女性に調べてもらったところ、恐れていた通り、筆者の電力量料金は「第3段階料金」に該当していた。これに燃料価格の変動に応じた「燃料費調整額」が加算(あるいは差し引き)されるのである。

彼女と話していて気づいたのだが、そういえば昨年12月は例年に比べ冷え込んだ日が多かった。外出時もエアコンの電源を入れたままにしていた日もあった。燃料価格の高騰と、例年以上に冷え込んだことによる使用電力量の増加が重なった結果、請求金額が爆上がりしたのだった。

というわけで、筆者はその日から心を入れ替えて節電に努めている。冒頭でも述べた通り、この1カ月はエアコンのコンセントを抜いたままだ。朝夕は冷え込む日も多かったが、厚着をしたり、身体が温まるものを食べたりして過ごしている。ちなみに、筆者は昨年末までは冬でも暖房を効かせた室内で半袖のTシャツで過ごしていた。厚着をするのが嫌だったからだ(……本当にあの頃の自分を殴ってやりたい気持ちである)。

天気も株価と同じ…見通しが的中するとは限らない

11月1日、政府は今冬の節電要請を正式決定した。全国の家庭や企業を対象としたもので、期間は12月1日から来年3月31日までである。電力の供給余力を示す「予備率」は安定供給に最低限必要とされる3%を上回る見通しではあるが、万全を期して7年ぶりの全国規模での節電要請に踏み切った。

今冬の「予備率」については、需給が最も厳しいとされる2023年1月で東北・東京の両電力管内が4.1%、同じく中部や北陸、関西、中国、四国、九州の6電力は5.6%、北海道と沖縄の両電力は7%以上となる見通しである。しかし、天気も株価と同じで見通しが的中するとは限らない。政府は天候の変動などで「予備率」が3%を下回る可能性が高まった場合は、電力需給ひっ迫警報を出して一層の節電などを呼びかける方針だ。

引き続き、無理のない範囲で節電に努めたい。■

(La Caprese 編集長 Yukio)

連載:編集長エッセイ
朝散歩で一人会議
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